大切な人から祝福されて大好きなパートナーと最高の結婚式を挙げる。それは、多くの女性の夢であり、それがかなった人は幸せだと思いますね。しかし、結婚式が終わり、お祭りの熱も冷め、日常に戻るとなんだか虚しいような、寂しような気持ちに襲われる。そんな花嫁がいます。燃え尽き症候群(バーンアウトシンドローム)を思わせる症状もあり、私生活でも仕事でもこれまでもっていた意欲がなくなり、楽しめなくなり、集中もできなくなるのです。
どのような状態だと燃え尽き症候群が起こりやすいか。また、その対処法と予防法を考えてみたいと思います。
燃え尽き症候群とは?
そもそも燃え尽き症候群とはどのような病気なのか。結婚式後に陥る場合、どのような状況で、どのような性格の方が陥りやすのかを解説します。
燃え尽き症候群(バーンアウトシンドローム)とは?
燃え尽き症候群は、正式には「バーンアウトシンドローム」と呼ばれています。バーンアウトとは、電気などが焼き切れてしまうこと。つまり、これまで絶え間なく目標に向かって頑張ってきた人が、ある時突然、文字通り燃え尽きたように意欲を無くす状況を指しています。精神心理学者ハーバート・フロイデンバーガーによって1974年代に提唱されましたが、日本でも厚生労働省が注意喚起しています。
燃え尽き症候群は仕事だけではなく、受験勉強、子供の巣立ちを経験することで起きることがあります。アーティスト、スポーツ選手のなかでも悩まされる方も多いようです。
燃え尽き症候群に陥ると、仕事が手につかない、イライラする、あらゆることに意欲が失われる、対人関係を避けるようになるといった症状が現れるようです。悪化してくると、私生活・仕事どちらにも著しく影響がでてきて、家庭の崩壊、自殺をするといったケースも。症状を軽く考えずに早めに適切な対処しなければなりません。
結婚式後、燃え尽き症候群に陥りやすい状況・性格
燃え尽き症候群の場合、以下のような状況や性格の方が陥りやすいようです。
燃え尽き症候群に陥りやすい状況
長期間心血を注いできた思いの深い結婚式である場合、終わってしまった後の喪失感が大きいようです。
- 結婚・パートナー・家庭に対して高い理想をもっており、結婚によってそれを達成した
何事も全力で打ち込む人で、結婚相手、自分の家庭像に対しても理想を高くもっており、それを手に入れたと感じる。そんな時、達成感と裏腹に虚脱感に襲われる方もいます。
たった一度の結婚式なのにささいなことでも自分としては失敗したと悔やみ続け、結婚生活を楽しめない方もいます。
みんなからお祝いしてもらい、楽しかった結婚式が終わり、急に普通の生活に戻り、虚しさ、寂しさを感じるケースがあるようです。
- 結婚式後、仕事やめたり、引越しをしたりと環境の変化がある
パートナーの仕事の都合などで結婚後仕事をやめたり、引越しをしたりと大きな環境の変化があると、燃え尽き症候群の症状がでやすいようです。
燃え尽き症候群に陥りやすい性格
- まじめで何事にも一生懸命な方
- 完璧主義でこだわりの強い方
- 他人の評価が気になる方
- 環境の変化が苦手な方
結婚後の燃え尽き症候群への予防法
状況的に、性格的に、燃え尽き症候群に陥りやすいなと思える方は以下のように事前に予防策を講じておくのがおすすめです。
睡眠・休息を十分とるようにする
夢にみた楽しい結婚式だからこそどんなに準備期間が忙しくても苦にならならい方も多いでしょう。大切な人生最大のイベントですから、あれもこれもと労を惜しまず準備するのも楽しいはずです。しかし、楽しいことも、身体にとってストレスであることには違いありません。それだけ頑張っているからこそ、自覚以上に身体も心も疲れていることが多いのです。
ついつい自宅でくつろぐ時間まで結婚式のことを考えてしまいがちですが、時には結婚式にことを忘れて、意識してリラックスする時間を持つようにしましょう。また、いくら忙しいからといって、睡眠時間を削るのは避けるべきです。休息、睡眠の時間は常に大切にしましょう。
結婚式の準備一辺倒の生活をしない
結婚式への強い思いは分かりますが、燃え尽き症候群はそれだけに集中しすぎてそれを失ってしまった時に起こることが多いです。よって、結婚式の準備の時も、別の楽しみも平行して続け、一辺倒になってしまうことを避けたほうが良いでしょう。
結婚準備はパートナーとプランナーと共に行う
結婚式後に限らず、燃え尽き症候群に陥りやすいタイプとして優秀でそれ故に全部自分で抱え込んでしまう性格の方が少なくありません。そういう方は、他人に頼るのが苦手であることも多いようですが、結婚式はパートナーとふたりのものであるし、プランナーは多くの経験から素人が知らないアイデアをもっていますし、惜しまず援助をしてくれる存在です。自分の思い通りにしたいと考えていても、そのプランをパートナーやプランナーに話して、一緒に実現させましょう。
結婚後の燃え尽き症候群への対処法
結婚後燃え尽きた症候群に陥ってしまった場合の対処法をご紹介します。
習い事・趣味などをはじめる
燃え尽き症候群に陥る方は元々精力的で熱中することが必要なタイプ。そこで、結婚後に新たなに熱中できる習い事・趣味を楽しむのがおすすめ。ただあまりハードなスケジュールを組むことや、高い目標を持ちすぎるたりするのはよろしくありません。ゆったりとリラックスしながら楽しめるものにしましょう。
共感してくれる人と話をする
幸せな結婚式後に燃え尽き症候群にと言われても「どうして?幸せなんじゃないの?」と言われてしまうことも少なくありません。いくらつらい気持ちを訴えても分かってもらえないこともあるでしょう。しかし、話しをすることで気持ちが晴れることも多いです。同じような経験をしている方、いつも気持ちを分かってくれる友人、家族などに気持ちを打ち明けましょう。
休息をとり、エステ・マッサージなどでリフレッシュする
心と身体はつながりがありますので、まずは身体を十分休めることで心が落ち着いてくる場合があります。エステ・マッサージなど、リラクゼーションで身体をひいては心を癒すよう努めましょう。
パートナーとスキンシップをとる
大好きな人とのスキンシップは身も心も幸せな気分になります。せっかくの甘い新婚生活。この時期ならではの熱いスキンシップを楽しいんではいかがでしょうか。
転居先で新たなご近所友だちをみつける
結婚後、転居して周囲に友だちもいない、仕事もやめてしまったという状況ですと、燃え尽き症候群の症状はでやすいようです。新たなコミュニティに入っていくことは勇気のいることですが、新たな出会いのチャンスであるともいえます。転居先で寂しいと感じている方は地域の趣味のサークル、イベントに参加し、新たなご近所付き合いをはじめてみてはいかがでしょうか。
結婚式後の燃え尽き症候群はけっして特殊なことではありません。多くの方が経験していることなので、なり得る要素のある場合は予防策を行っていただきたいです。また、症状が重い場合は、医療機関に相談するようにしてください。
参考: