筆者は海外在住なのですが、歳を重ねる毎に日本の四季の美しさを実感しています。とりわけ、桜の時期に帰国が重なると格別の感動があります。娘を産んで以来5年ぶりに、桜が満開となるタイミングに帰ってこられた年の桜はただただ圧巻でした。何年もこの桜を見ずに暮らしていたなんて…と悲しくなってしまったほどです。

本当に日本人にとって桜は特別ですね。満開になるあの時期、浮足だつような気分になったり、それでいて胸がキリっと痛むように切なくなったり…。私たちにとって桜は過ぎてきた季節や、巡ってくる未来を思わせてくれる暗示的なシンボルなのだと改めて実感しました。 そんな桜のエッセンスをギュッと閉じ込めた美しい和の指輪の存在を知りさっそく取材させていただきました。その名も「桜あわせ」。リング側面に掘られた花びらに、美しい桜模様が浮き出るダイヤモンド。随所に従来の指輪には見たことのないデザインと技巧が凝らされているセットリングです。

こちらのリングの制作、販売元は株式会社杢目金屋。この杢目金屋さん、ただのジュエリーショップではありませんでした。調べれば調べるほどに面白い会社です!まずその成り立ちに400年以上も前に生まれた金属加工技術、「木目金(もくめがね)」を現在に再現させたという興味深いエピソードがありました。創設者の髙橋正樹さんは東京藝術大学の彫金科を卒業し博士号を持つ方で、400年の間に途絶えそうになった技術「木目金」をその情熱によって再現させた自らも研究者であり、アーティストという方です。

「木目金」とは異なる金属を重ね、その層を掘り下げ鍛造加工し木目の模様を表現する技術。と、簡単に一言では終えられません。それは本当に長い歴史と繊細な技が折り重なったまさに木目のように重厚な技術ということが伺われます。長い時間を経て現代の結びの儀のために蘇った木目金。

この木目金を使った商品に、「つながるカタチ」というロマンチックな結婚指輪があります。これは、二人のリングは元は同じ一つの物から出来ているというもの。もともとは同じ木目(層)を二人で分かちあう、合わせると二つは一つだったことがわかる、という、もうそれだけで素敵なストーリーですよね。

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ひとつのつながった木目模様から
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二人の手によって
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2つのリングがつくられます
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わかちあった瞬間の痕跡が永遠に残ります


「桜あわせ」のダイヤモンドリングに使われているセンターストーン「さくらダイヤモンド」もまた特別な物でした。桜の姿を浮かび上がらせるため、87面体カットという世界最高峰ダイヤモンドカット技術を用いたダイヤはこのカットの技術を持つベルギーの工房で開発されたとのこと。上から見たダイヤはまさにひとひらの桜の花。

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この木目金とさくらダイヤモンドを組み合わせたリングは世界中でこの杢目金屋でしか取り扱っていません。もちろん杢目金屋にはこのセットリングの他にも素敵なリングが沢山あります!出ているモデルから、または豊富なサンプルの中から組み合わせるセミオーダーも出来ますし、お客様自身のデザインでのフルオーダーも可能。いずれの形でもお客様と専任コンシェルジュとで丁寧に時間をかけて心に添う物を決めていくことが出来ます。

オーダーを受けた指輪はそれぞれの工程において熟練の職人さんたちによって仕上げられていきます。木目模様となる金属はプラチナ、ホワイトゴールド、ピンクゴールド、イエローゴールド、グリーンゴールド、レッドゴールド、シルバーの7種類から選択が可能とのこと。それぞれの組み合わせで全く異なる表現ができそうですね。


そして細部までこだわりぬいた指輪達の気になるお値段、なんとマリッジリングのペアが40万円前後からととても良心的なお値段です(但し素材やデザインによって異なります。それぞれの価格やセットリングの桜あわせについては直接お店のコンシェルジュに問い合わせるか、資料をご請求ください)。この価格は自社工房に専門職人の方たちがいるから実現できるとのこと。コンシェルジュも無料で相談に乗ってくれるそうです。

筆者個人的にはこの「桜あわせ」の側面からみる花びらにとても感動してしまい、こちらを取り入れてオーダーすることはできますか?と取材中に質問したところ、こちらは「桜あわせ」のためにオリジナルで開発された技法とのことですが、平打ちのシンプルなストレートリングにも取り入れることはできるそうです。欲しい…。もはや結婚指輪は全く必要ないけれど自分のためにオーダーしたい。こちらで指輪を作られた方達の沢山のコメントからも、思い描いていた夢のリングを実現化してくれたという喜びに溢れていて、本当に満開の桜を見るような何とも言えない優しい気持ちになりました。

文頭でも話しましたが、日本人にとって桜は本当に特別です。日本から離れて暮らすと尚一層、その想いが強まります。今年の春、家族でお花見をしながら桜の幹に手を置いた時、その年輪に自分の来し方もゆっくり映るような気がしました。誰もが赤ん坊だったこと、たくさんの春を巡って大人になって、誰かと出会うこと。見上げると満開の桜、目の前には娘。実は私の娘の名前は「さくら」なのです。

毎年桜を見ること。とても普通のことのようですが、その桜を心穏やかに綺麗だと思って見られるというのは本当に幸せなことです。きっと、誰かの指に寄り添うこの桜の指輪達もそうやって幸せを実感させてくれるために生みだされるのではないでしょうか。

「桜あわせ」、気になった方はぜひ杢目金屋のお店にご来店予約を。杢目金屋の結婚指輪は二人でデザインを決められるオーダーメイドの指輪ですが、専門知識豊富なコンシェルジュがしっかりと商品説明などしてくれ、相談にのってくれるとのこと。予約をしておけば混雑時も待ち時間なし。指輪探し、複数のお店チェックする方も多いと思いますが、効率よくお店をまわるためにもぜひのご予約をおすすめします。素敵な指輪にめぐり逢えますように!

杢目金屋の来店ご予約はこちらから。

杢目金屋

400年の伝統技法で作る 二人の想いがカタチになる結婚指輪
https://www.mokumeganeya.com