結納という習わしが減るだけでなく、結婚式も挙げないカップルも多いなど儀式としての結婚に対する考え方は変化しています。婚約の品ものに関しても、時代とともに、内容や購入方法に変化がおきています。今回は、婚約指輪と婚約記念品のあり方についてみていきましょう。
【婚約指輪・婚約記念品】エンゲージリングや婚約記念品は二人らしく決めよう
1. 婚約指輪は用意する?
かつては、結婚が決まると、家同士で結納をする風習が一般的でした。最近では、自由恋愛による結婚が主になり、そうした儀式は省略してもよいという考えが増えているようです。
結納だけでなく、結婚式もしないというドライな考え方も増えている一方、プロポーズの際、男性から女性へ婚約指輪を贈るシーンへの憧れを持つ人は少なくなく、密かに期待している女性も。以前は給料3か月分といわれた婚約指輪ですが、今は「無理しない範囲でよいが、記念に何かは欲しい」という現実的な女性の声も聞かれます。
男女が共働きはあたりまえになり、結婚前は出費を抑え、結婚後の生活のためにとっておきたいという堅実さも見えます。そんな今どき世代ではありますが、ロマンチックな愛の証はあってもいいのかもしれませんね。
贈りたい気持ちや、もらいたいと思っている気持ちは、できるだけ言葉にして伝えましょう。どちらかが一方的に、婚約指輪はナシと決めるのではなく、相手がどう思っているかを気に掛ける優しさも時には必要ですね。
2. 婚約指輪の種類
婚約指輪を用意するなら、オーソドックスな形のダイヤモンドのものが人気。ほかには、誕生石をあしらったものも素敵です。価格は国内ブランドなら20万円くらい、海外ブランドは100万~が相場のようです。
最近人気なのは、結婚指輪とのセットリング。普段使いの結婚指輪に合ったデザインの、宝石付きの婚約指輪をプラスすることで華やかなパーティーにも使えるアクセントになるのが人気のポイントです。
ダイヤの品質
- カット(Cut): 研磨と形の仕上げ状態。唯一人間の技術が関係する評価尺度。Excellent、Verygood、Good、Fair、Poorの5段階。
- カラット(Carat): 重さ。1カラットは0.2g。
- クラリティ(Clarity): 透明度。含有物の程度で11段階。FL(フローレス)が最高質。SI(スライトリーインクルーディッド)以上は肉眼ではその差はほとんどわからない。
誕生石
- 1月 ガーネット
- 2月 アメジスト
- 3月 アクアマリン/コーラル(珊瑚)
- 4月 ダイヤモンド
- 5月 エメラルド/ヒスイ(翡翠)
- 6月 ムーンストーン/パール
- 7月 ルビー
- 8月 サードニクス/ペリドット
- 9月 サファイア
- 10月 オパール/トルマリン
- 11月 トパーズ/シトリン
- 12月 ターコイズ(トルコ石)
デザイン
- ソリテール(ソリティア):6つの小さな爪でダイヤモンドひと粒をとめているもの。ダイヤモンドを引き立て高級感があり、エンゲージリングとしては最もオーソドックスなスタイル。
- ソリテール 爪なし:ダイヤをリングに埋め込んでいるので落ち着いた雰囲気。普段づかいしやすい。
- エタニティ:小さな石をぐるりと一周あしらっているデザイン。永遠の愛を象徴します。
- セットリング:マリッジリング(結婚指輪)とセットでつけられるようにデザインされたモノ。それぞれでもつけられる。
3. 婚約指輪の買い方
婚約指輪は購入して手元に届くまでに1か月~3か月ほど時間がかかることがあります。結納の予定がある場合は、それまでに用意しなければなりません。婚約指輪を用意するかどうか、二人で話し合えるとベストです。予算や、サイズなども確認しながら購入すれば、お互いに納得できる婚約の証が見つけられるでしょう。
気を付けたいのは、プロポーズをするために男性が婚約指輪を一人で買ってサプライズをする場合。サイズが合わずに気まずくなるのは避けたいシチュエーション。
サプライズしたい男性は、サイズを確認する意味でも、誕生日やクリスマスなどに、一緒にジュエリーショップへ行き手ごろな指輪をプレゼントしておくのもいいですね。彼女のアクセサリーの好みもわかりますし、サイズも確認できます。さりげない情報集めが、サプライズを成功させるカギになるでしょう。
4. 婚約記念品の今どきな内容
結納では、例えば関東ですと、女性側(婿入りの場合は男性側)は結納金の半額を返すのが一般的でした。現在は結納を省略することも多くなりましたが、結納をしなくても、もし婚約指輪をもらったら、女性は半額くらいの記念品を用意することがあります。
人気の婚約記念品
- バッグ
- 時計
- スーツ
婚約記念品は実用的なプレゼントが選ばれています。予算もかかってくるので、好きなブランドを確認したり、相手の欲しいものを聞いておいたり、リサーチは大切ですね。
また、婚約記念の品に新生活で使う家電を選ぶカップルもいます。二人が暮らしていくことを考えたうえでの賢い選択肢とも言えますね。他にも、婚約指輪を男性、結婚指輪を女性が用意するケースや、女性が結婚式の資金に補てんするケースなど、結婚にかかわる内容で効率的・合理的にお金を使うのも最近の特徴です。
ただ、お金のやり取りはなくなっても、婚約の品物の内容は両家に共有する人は少なくありません。特に結納をしない場合でも、両家が顔を合わせる機会に、お互いに婚約指輪と婚約記念品の内容を披露しましょう。
二人らしさを大切にする婚約指輪や記念品選び
結納だけでなく結婚式ですらしない今どきのブライダル事情。最近は経済的な効率を優先し、結婚前の出費を抑えるカップルでも婚約の品物を送りあう人は少なくないようです。二人で話し合って、婚約の際にどういう物を用意するか検討しましょう。婚約記念品も、相手が喜ぶものを贈ったり、その後の資金に加えたり、スタイルは様々です。男性側からいらないということもあるのですが、感謝の気持ちを伝えるなど、仲良くいられる工夫ができるとよいでしょう。
限られた予算の中で、二人が納得できるような形を作れるのが最善です。二人らしさを大切にする一方、両親にも相談しながら結納や婚約の品物などについて話し合う機会を一度持てるといいですね。
(最終更新日:2017-07-07)