「車椅子でもドレスアップして、大切な人たちから祝福を受けながら、思い出の結婚式を挙げたい。」 障害があっても晴れやかな結婚式を挙げたいという願いから、障害がある方向けの結婚サービスが徐々に浸透してきています。このような結婚式を演出する「どうコーポレーション」の才野美和子さんから、「心が自由になれる」バリアフリーウェディングの内容をお聞きしました。

どうコーポレーションの才野さんは、起業のきっかけを次のように語っています。

「私の兄弟が障害を持っていいたこと。それから結婚式のお手伝いをする中で、障害をお持ちの方にとって、ウェディング会場は、過ごしにくい空間だと感じたこと。さらにこれまでの経験が幾重にも重なりあい、どうしても”バリアフリーウェディング”を形にしていきたいと思うようになりました。」

福岡から2008年に上京して勤務したウェディング関連会社で、起業のプランが閃いたそうです。

「ドレスショップの夢を叶えたいと上京した東京の結婚式演出会社で、チャペルアテンド(チャペル内で挙式の流れをサポートしたり、ご新婦様のドレスをケアする役割)としてお仕事をさせていただきました。そのチャペルでは初めて、車椅子で式を挙げたお客様は結婚式場に常設されている『病院で見かけるのと同じタイプの車椅子』でいらっしゃったのです。こんなに素敵なチャペルに、せっかくおしゃれしていらっしゃったのに、車椅子だけ現実に引き戻されちゃうんだあと、残念に思い、 実際に国内、国外の車椅子メーカーを調べてみました。すると私が思うような『女性らしいフェミニンなデザインの車椅子』はどこにもないのです。 無いのなら、作ってみようか!そう決意したのがきっかけです。」

脱ぎ着しやすいウェディングドレス、おしゃれな白い車椅子、介添え付の結婚式プランを掲げて、才野さんは2009年、どうコーポレーションを設立。名前の由来は「do」(行動)。

どうコーポレーションの仕事の内容は、ウェディング会場と、介助知識のある専門スタッフが協力をしあい、バリアフリーウェディングを全面サポートすること。下記がそのサービス内容。

  • 障害を持つ方々の結婚式のシーンにおけるバリアフリーサポート(式場向け、障害当事者向け)
  • 車椅子の企画、販売、レンタル
  • 車椅子ユーザー用ウェディングドレスの制作、販売、レンタル
  • 館内触地図作成
  • 点字案内状加工
  • 手話ガイド、介助アテンド、ガイド斡旋 ほか
車椅子での結婚式、視覚障害のある方や聴覚障害のある方の結婚式、またそのような障害のあるゲストをお招きしての結婚式も、晴れやかに実現することができるでしょう。 実際に才野さんのプロデュースにより式を挙げたカップルのお話を、次回で紹介します。
※dow-corporation(どう コーポレーション)http://dow-corporation.jp/