花材が乏しくなり、ブーケや会場装花も価格が高くなりがちだといわれる夏のウェディング。花がいたむのも早いのでは?と心配も。夏ならではの会場演出やブーケの楽しみ方、気をつけるポイントを、「TAKAMI BRIDAL」のフラワーチーム「Flower Design SIRK」の武口由美子マネージャーに伺いました。
暑い夏のウェディングフラワー、涼しげに、清々しくみせる演出と、気をつけたいポイント
7月・8月の夏のウェディング。ブーケや会場装花にはどんなお花がいいでしょうか?
「ヒマワリ(花言葉「憧れ」)がおすすめです。最近は大輪の花から小輪のもの・八重咲きでヒマワリに見えないもの・茶色のヒマワリなどたくさんの種類が出回っております。いろいろな種類のヒマワリだけをMIXしても楽しいアレンジとなります。価格もお手頃なわりに見栄えよく、人目をひく華やかなアレンジが可能です。また、ローズマリー、ミント、バジル、ゼラニュウム、オレガノなどを使った「ハーブいっぱいのデコレーション」も夏の結婚式におすすめです。」(武口さん)
太陽をイメージするヒマワリは、白いドレスに鮮やかな黄色が映えます。季節感もたっぷり感じられて夏のウェディングの気分を盛り上げますね。「ハーブいっぱいのデコレーション」は、グリーンを中心にしたナチュラルでさわやかな雰囲気が演出できますね。ほのかにハーブの香りが漂って清涼感もあります。
おすすめの会場装花のカラーや演出は何でしょうか?
「『白×グリーン×黄色の組み合わせ』がおすすめです。白の花では、周年出回るマトカリア(花言葉「集う喜び」。白と黄色のキク科の小さい花)が人気です。一重咲きのもの(白色)から、ポンポン咲き(白・黄色)といわれる丸咲きも人気があります。黄色の花では、ヒマワリ以外にクラスペディア(花言葉「永遠の幸福」。別名ドラムスティックやイエローボールとも呼ばれる黄色の球状のお花)などもよく使います。こちらも周年出回りますが、花持ちがよく夏場でも安心です。またドライフラワーにもなります。アレンジに加えると、良いアクセントとなり、とても可愛らしいです。その他、ヒマワリの品種で「モネのひまわり」もきれいなレモンイエローでおすすめです。」(武口さん)
「また、小花系でナチュラルに飾る演出が流行しています。先ほどのマトカリアやクラスペディアも小花ですが、それ以外にもカスミソウ(花言葉「清らかな心」)、ソリダスター(花言葉「わたしに振り向いて」)などの小花も最近特にご要望が増えています。」(武口さん)
白×グリーン×黄色のコーディネートは鮮やかで涼しげな印象。会場に入ったゲストがフレッシュな気持ちになれそうですね。小花系のコーディネートはふんわりとした軽やかな雰囲気で、繊細で優しい雰囲気の会場に。
夏のウェディングでブーケをオーダーする際に注意することは何でしょうか?
「クラッチブーケは注意が必要です。切りそろえた茎をつかんで持つスタイルのブーケなので、夏場は水落ちしやすく、ご披露宴の最中にぐったり・・なんてことにならないよう、花の種類や管理に気をつけなければなりません。」(武口さん)
※水落ち:水切れのため花がしおれてみえる状態天候が不安定、「暑い」、ゲストの旅行の予定との日程調整が難しい、など何かとデメリットが強調されがちな夏のウェディング。アクセスのいい会場を選んだり、空調についてしっかり確認する、食事も食べやすいものにする、などの工夫だけではなく夏ならではのフラワーアレンジやカラーコーディネートで清々しい雰囲気の会場にしたいですね。季節感を大切にした会場演出は、何年たってもよい結婚式だったとゲストの印象に残ります。
協力・写真提供:TAKAMI BRIDAL