年齢を重ねた大人花嫁には、和装こそしっくりくる、というイメージがあります。しかし、30代40代をより美しく見せるには、年齢を重ねている分、きちんとした着物選びが重要です。着物での挙式や披露宴に際しての注意点など、花嫁衣装選びのポイントをご紹介します。
30代、40代、大人の花嫁に似合う「和装」とは
1. 着物の花嫁衣裳の種類をおさらい
30代40代に相性がいいと言われる着物の結婚式は、今の時代のトレンドの一つとも言えるようです。日本の結婚式の調査によると、2009年から2014年の間に、神前式をしたいと答えたカップルの割合は12%~21%と大幅にアップしています※。神前式なら和装でのぞむケースがほとんどでしょう。和装で神前式の結婚式を挙げる際には、格式のあるフォーマルな着物を選ぶことが重要です。婚礼衣装として用いられる着物の種類はこちらになります。
- 白無垢
- 色打掛
- 振袖(引振袖)
- 十二単
しかし、30代、40代の花嫁が躊躇しがちな衣裳が「白無垢」と「振袖」になります。真っ白な白無垢と、成人式でも着られる振袖には、大人の女性が着るのに勇気がいるという考え方もあります。しかし、実際は未婚であれば問題ない正式な婚礼衣裳ですから、選び方次第で大人っぽく素敵に着こなせます。
※ http://nihon-kekkon.com/article/news_001.php?id=41写真提供:ガーデンレストラン徳川園
写真提供:THE PARK BANQUET
写真提供:名古屋東急ホテル
2. 大人に似合う着物の花嫁衣裳【白無垢】
白無垢は、ウェディングドレス同様、純白の花嫁衣裳で、年齢を重ねると着ることに躊躇することもある衣裳です。しかし、白無垢、綿帽子、角隠しの伝統的なスタイルは、大人の花嫁にふさわしい迫力のある和婚のスタイル。大人だからこそ、白無垢は格の差を見せられるポイントになります。
白無垢には、絹で作られた正絹(しょうけん)と、化繊で作られたもので金額にも格にも大きな差があります。一般的に真っ白な白無垢は化繊で作られたものが多く、リーズナブルです。しかし、見る人が見ればチープともとられてしまいます。一方、正絹でつくられたものは、手触りもやわらかく、光沢もあります。色味で言うと生成りとなり、白の中でも柔らかい色味になります。絹100%の正絹の白無垢は金額も高くなりますが、大人の花嫁を引き立てる素材の良さがあります。
また、後ろ姿もポイントです。神前式中に参列者からの注目が集まるため、後ろ姿が美しい白無垢の上掛けを選びましょう。
3. 大人に似合う着物の花嫁衣裳【黒の引き振袖】
結婚式を最後に振袖が着られなくなることを考えると、黒の引き振袖に角隠しの出で立ちはぜひ挑戦してほしい伝統的な正装です。黒は、年齢を重ねた女性を色っぽく、凛々しく見せてくれる色でもあり、大人花嫁におすすめの婚礼衣裳になります。
黒の引き振袖は、動きやすく、披露宴で着る人も多く、洋髪のアレンジも合うので、お色直しで使われることもあります。振袖といっても、振袖の長さ、懐剣などの小物によって、他の参列者の振袖とは全く違った花嫁仕様になります。
伝統的な婚礼衣裳を大勢の人の見てもらうなら、大人の魅力を引き出してくれる柄を選びましょう。帯から上にある大きな柄は、主役感をアップさせます。近年では、伝統的な柄(吉祥模様)が人気です。おめでたい柄が黒字に浮き立ち、ゴージャス感が高まります。
- 鶴
- 松竹梅
- 鴛鴦紋(えんおうもん)
- 貝桶
- 丸文
30代、40代も、白無垢、振袖を!
30代40代だからといって、白無垢や振袖を敬遠することはありません。和装での婚礼を決めたら、格式高い正装で、堂々とした自分らしい花嫁を目指しましょう。日本の伝統や文化を大切にして大人の落ち着きを見せる和装は、この年代にふさわしい装いです。上質な生地、迫力のある柄で、流行りの和婚の中でも周囲と差をつけて大人花嫁の上品さをみせましょう。