国内の結婚式ならばなんとなく様子はわかっていて情報収集もしやすいですが、海外であるハワイでの挙式となると様々な面で事情が異なってきます。でも海外だからといって実はそんなに難しいことはありません。今回はハワイウェディングの流れをご紹介します。
おおまかには、下記のような流れになります。
- 挙式半年前~3ヶ月前 (業者選択と招待客リストづくり)
- 挙式3か月前~1か月前 (具体的な挙式・パーティー内容のプランニング)
- 挙式1か月前 (挙式、渡航に向けた準備作業)
- 挙式当日
準備期間は半年以上あることが理想です。以下で順をおって細かく見ていきましょう。
1. 挙式半年前~3か月前(業者選択と招待客リストづくり)
1-1. いつ、どのエリアで挙げたいかイメージしてみる
ハワイウェディングの場合には週末のお休みに挙式、というわけにはいきません。仕事の休みを取れる日、またゲストを呼ぶ場合はゲストの都合にも合わせて日程を選ぶ必要があります。ハワイで挙式をするカップルの多くは3泊以上滞在しているようです。時差と飛行機での移動時間を考えると最低3泊5日という計算になり、旅行疲れを癒す時間も考慮すれば1週間の休暇はほしいところです。仕事や親族のスケジュールも考えて日程を決めましょう。ある程度時期を選べる場合にはハワイの気候も参考にすると決めやすくなります。雨が少なく過ごしやすい乾季(5~10月頃)か、スコールのような雨が降るものの美しい虹に出会える雨季(11~4月頃)か。ハワイをどう楽しみたいかによって決めるのもいいでしょう。
またハワイには結婚式を挙げられるチャペルや式場が複数あります。限られた時間の中で観光やマリンアクティビティなどを楽しみたいなら、ある程度エリアを絞っておくのがおすすめです。
人気があるのはやはりビーチもショッピングもレジャーも楽しめるオアフ島。豊かな自然のエネルギーを感じられるスピリチュアルなハワイ島も魅力的です。
旅行ガイドブックやウェブサイトを参考にしてみましょう。
式場を予約するとプランの中に滞在ホテルから式場への送迎が含まれていたり、有料にて手配したりすることができるのが一般的です。ただ滞在先があまりに式場から離れていると対応してもらえない可能性が出てくるため、挙げたい式場や行ってみたい場所、宿泊したいホテルなどの希望がある場合には位置関係を前もって知っておくことも大切です。
1-2. ウェディング業者を選ぶ
まずはハワイウェディングを手配してもらう業者選びからスタートします。ここではその選び方を見ていきましょう。
国内で結婚式を挙げる場合はブライダルカウンターで式場を選ぶか、情報誌やインターネットなどで見つけた式場に直接問い合わせて申し込むかになると思いますが、ハワイウェディングをはじめとする海外ウェディングの場合は、専門の業者にお願いするのが一般的です。
業者にはいくつかの種類があります。それぞれに特徴がありますので、何を重視するのか(費用・旅行・衣装など)、どこで挙げたいのか、何にこだわるのかなどの面から比較検討してみてください。まずは資料を取り寄せたり問い合わせをしたりして納得のいく業者を見つけましょう。一生の思い出となるハワイウェディングですから、小さな疑問点や叶えたい願望をしっかりと汲み取ってくれる担当者がいる業者が安心です。
以下に業者の種類ごとにどのような特徴があるか解説します。
1-2-1. 旅行会社
海外旅行を扱っている旅行会社では、通常の旅行だけでなく提携しているウェディング業者を利用してのハワイウェディングも手配してくれます。ウェディングを含めたパックであらかじめ用意されているため、渡航(航空券)や滞在(宿泊ホテル)など含めた必要な準備を全部任せることが可能です。
旅行会社の利点はなんといっても現地のホテルやツアーについて太いコネクションを持っていること。ハワイウェディングを挙げるカップルの多くは新婚旅行も兼ねているので、「挙式が終わったらダイビングをしたい」、「レンタカーを借りてオアフ島を回りたい」のようなオプショナルツアーのアレンジも可能です。インターネットからの申し込みだけでなく全国各地に代理店があり、直接話を聞きに行って好みの旅行プランにアレンジできるというメリットもあります。
一方で、旅行会社はあくまでハワイウェディングの窓口であるため、出発前のウェディングに関する細かい要望に対して迅速なサポートは期待できない場合もあります。
例:JTB、H.I.S.
1-2-2. 大手ホテルチェーン
世界各国に展開している大手ホテルチェーンでは質の高い対応・サービスが期待できます。日本国内にもホテルを有している場合はそのサロンでハワイの式場と同じウェディングドレスを扱っており試着ができることもあります。
ただ直営チャペルや会場のみの利用申し込みとなるため、他のチャペルと比較検討したいと思ったら自分たちで別途問い合わせなければならないという面もあります。またハワイ渡航や滞在に関する手配は別で行う必要があります。提携している旅行会社があれば紹介してもらうことも可能ですが、ウェディングと渡航に関する申し込みはそれぞれ別になるため、パック料金というわけではありません。「このチャペルで挙げたい!」という希望が決まっている場合にはおすすめです。
例:シェラトン・ワイキキ、ヒルトン・ハワイアン・ビレッジ・ワイキキ・ビーチ・リゾート、ニューオータニ・カイマナビーチ・ホテル(ウェディングパーティーのみ)
1-2-3. 海外ウェディングプロデュース会社
ハワイをはじめとする海外ウェディングを扱っているプロデュース会社にお願いするという選択肢もあります。海外ウェディングプロデュース会社の中にもいくつか種類があり、会場の運営方法によって以下に分けられます。
- 日本国内に直営または直営・提携の式場・会場を持っている
- 日本国内に直営の施設はないが、複数の提携式場・会場を持っている
- 日本国内に直営・提携の式場や会場はなく、海外ウェディングを専門としている
いずれにしても日本国内各地にオフィスがあり、そこで打ち合わせをすることが可能ですが、出発前の打ち合わせや衣装の試着などについては各業者によって対応が異なります。
このような業者の強みは準備期間中は日本できめ細かい対応をしてもらえることと、日本人の好みや傾向を知り尽くしているので日本で挙式する場合と同じように安心して任せることができることが挙げられます。また大手の場合には現地にオフィスを構えていることもあり、ハワイの最新ウェディング情報や気になるドレス・ヘアメイクのリクエストなどを事前に打ち合わせることができるでしょう。チャペル・式場は業者が提携している複数の中から選ぶことになります。
現地とコンタクトを取りながら準備を進めることができるので安心ですが、時差によって対応が遅れる場合もあるのがデメリットかもしれません。
例:タカミブライダル、ワタベウェディング、T&G(テイクアンドギヴ・ニーズ)
1-2-4. 現地のエージェント
ハワイにはウェディングエージェントがいくつもあります。英語ができる方はもちろんですが、ハワイのエージェントや式場は日本人スタッフが常駐しているところも多いため日本語で対応可能なところを調べてみるといいでしょう。
メールでの打ち合わせがメインとなるためこだわりの多い方やしっかりとサポートしてほしいという方には向かないかもしれません。現地のオフィスでの対応となるため問い合わせても時差により返信が半日遅れることも当たり前と考えたほうがいいでしょう。ですが日本のエージェントを通さないぶん費用が安く抑えられるのがメリットで、「ここでこういう式を挙げたい」「○○と○○について不明点をはっきりさせてから決めたい」など希望がはっきりしている方にはぴったりです。
例
CHECKポイント!
同じ式場でも別の業者を通すことができる
日本でも異なるブライダルカウンターから同じ式場を予約することができるように、ハワイウェディングでも複数の業者がひとつの式場を取り扱っていることがあります。日本人に人気がある式場や有名なチャペルなどの場合は、提携している業者がいくつかあると思っていいでしょう。 同じ式場でもどの業者を通すかによって内容が異なる場合があるため、気になる式場・チャペルを扱っている業者に問い合わせてみましょう。挙式のプランそのものや手数料の金額、付帯するサービスなどを比較し、自分たちの希望に合った業者を選ぶことをおすすめします。
CHECKポイント!
国内ウェディングフェアに行こう
ウェディングフェア(ブライダルフェア)や内覧は式場の雰囲気を実際に見て知ることができる貴重な機会です。国内で式を挙げる場合はフェアに行くカップルが多いですが、ハワイウェディングのような海外挙式ではなかなか簡単ではありません。ただ、ハワイウェディングでも国内でウェディングフェアが開催されることがあるためしっかりとチェックしておきましょう。
ウェディングフェアでは挙式プランの提案や旅行計画の相談、ウェディングドレスの試着まで業者によって様々なイベントが用意されています。日本にいるうちにハワイウェディングをイメージできるまたとないチャンスですから、興味が出たら一度出かけてみましょう。オリジナルグッズや費用の割引など、来場特典が受けられることも多いようです。
1-3. ゲストはどうする?交通費・宿泊費は誰負担?
ハワイウェディングの場合は海外、しかも時差も距離もあるため国内での挙式のように気軽に誘えるわけではありません。また旅費や滞在費の負担をどうするかという面も考える必要があります。
二人きりではなく親族や友人などを呼ぶ場合は早めに連絡をしてスケジュールを確認してもらいましょう。日程だけでなく費用についてもきちんと説明を。どの程度を二人で賄うつもりなのか、もしくはゲスト本人に負担してもらうことになるのかを明確に伝えましょう。
ゲストの負担が増えそうな場合にはご祝儀は辞退するのが常識。旅行会社にいくつかプランの見積もりをもらっておくと親切です。
呼ぶ人数が決まったらウェディング業者に連絡し、ゲストの分の各種手配を進めましょう。また2~3か月前を目安にゲストに招待状を送るようにします。場所や時間帯、連絡先などわかりやすく記載しましょう。当日の服装(日本での挙式のようにフォーマルがいいのか、みんなでおそろいのアロハやムームーを着るのか、など)についても一言添えると親切です。
2. 挙式3か月前~1か月前(具体的な挙式・パーティー内容のプランニング)
式場やチャペル、パーティー会場が決まったらその内容を具体的に決めていきましょう。最初からプランが決まっている場合や特に演出を追加しない場合はお任せで大丈夫ですが、こだわり派なら担当者に希望を伝えてしっかりとプランニングをしましょう。フラワーシャワーをしたい、生演奏で入場したい、みんなでフラダンスを踊りたい、など思いついたことはまず伝えてみてください。
花嫁にとっては一番気になるところ、ウェディングドレスをどうするかもこの段階で決めていきます。利用業社の手配するドレスの中から選んだり、自分で持ち込みをしたりします。
写真・ビデオ撮影プランの選定もこの頃に決めておきましょう。だんだんと準備が忙しくなるころですが、ハワイで挙式の後にどんなことをして過ごすかという計画も立てながら楽しんで考えてみましょう。時間が限られているオプショナルツアーや人気の施設、飲食店などは予約をしておくと安心です。
3. 挙式1か月前(挙式、渡航に向けた準備作業)
3-1. 挙式・渡航準備・手続きの最終チェック
何かを忘れていてもなんとかなる日本国内とは違い、ハワイウェディングでは入念な準備が欠かせません。現地に着いて焦ることがないよう、入念に確認をしましょう。通常の海外旅行の荷物に加え、挙式やパーティーで必要になるもの、滞在先やチャペルなどの連絡先、そしてもちろんパスポート。アメリカ合衆国であるハワイの入国にはESTAの取得が必須となりますので、早めに準備をしておきましょう。
またゲストへの最終連絡も忘れないようにしましょう。滞在先やチャペルの住所、挙式当日の移動手段や流れをメールや手紙にまとめて送ると情報が整理されて便利です。ゲストのパスポートの期限を確認するのも忘れないように。
CHECKポイント!
ハワイウェディングで必要なもの
ハワイウェディングでは日本国内での挙式や海外旅行に必要なものの他、以下のアイテムが必要となります。手続きに時間がかかるパスポートなどはハワイウェディングが決定した段階で確認、必要に応じて更新や取得を行いましょう。
- パスポート
※入籍後の場合は記載されている氏名に注意を。海外旅行保険やクレジットカードに記載されている姓と異なっていると渡航ができません。
- 結婚指輪
- 戸籍謄本など(リーガルウェディングの場合)
- 婚姻届受理証明書(ブレッシングウェディングの場合)
3-2. 出国前にすること・帰国後にすることを確認しておく
婚姻届をハワイウェディング前に提出する場合はその準備も必要です。帰国直後に改めて披露宴をするならば出国前に打ち合わせや準備をしておきましょう。お世話になった人に挨拶にいくのならば誰にどんなおみやげを買う、といったリストを用意しておくといいでしょう。
4. 挙式当日
4-1. 挙式当日の流れ
ハワイウェディング当日の流れは業者やプランによって様々です。提携サロンでヘアメイクや着替えといったお支度をして式場へ出発する場合もあれば、滞在ホテルでお支度となる場合もあります。挙式の前にカメラマンによる撮影があることも。どこでお支度をする場合でも、基本的に式場へ向かう2時間前から準備を始めます。衣装に着替えてヘアメイクが完了したらいよいよ式場へ移動です。多くのプランではリムジンによる送迎が含まれています。優雅な気持ちでハワイの景色を眺め、感動の瞬間へと備えましょう。
挙式は国内での式と同じように、リハーサルをしてから本番に入るのが一般的です。牧師さんまたは神父さん、人前式では司会者の方による進行で挙式が執り行われます。
挙式後には記念撮影をしてパーティー会場へ移動となることが多いようです。お祝いにかけつけてくれたゲストや大切な家族と楽しい時間を過ごしましょう。二人きりの挙式の場合にはビーチなどに行って撮影をするのが人気です。
レストランはウェディング衣装のままでは入店できない場合もあります。前もって確認をしておきましょう。
4-2. ハワイウェディングは日本での準備が成功のカギ
美しい海と温暖な気候が二人の門出を祝福してくれるハワイウェディング。忘れられない大切な思い出になるからこそ、国内にいるときに入念に準備をすることが大切です。渡航後に挙式やパーティだけでなく、観光として思いっきりハワイを楽しむためにも、できれば半年前、遅くても3か月前からは準備を始めるようにしましょう。