出産、子育ては若いうちがいい。それは一般的に女性だけにむけられた言葉なのかもしれません。しかし、男性も子育てする上で年齢は無視できないのではないでしょうか?

6月に放送されたNHKクローズアップ現代、「老いて 恋して 結ばれて ~超高齢社会の“男と女”~」で、30代女性との結婚を望む、60代男性を取り上げていました。彼が自分の娘といってもおかしくない女性を結婚相手に望む理由、それはこれから子どもをもちたいと考えているから。「60代で今から子育て!?信じられない!」と思う方もいるでしょうが、彼は医師なので高収入でしょうから、経済面ではまず問題ありません。その経済力と女性の若さとバランスが取れるともいえます。さらに、人一倍健康にも気遣い、確かに年齢よりも若々しくみえます。しかし、いくら現時点で身体も気持ちも若くても、子育てに関してはそう甘くないかもしれません。

実際に若い女性と結婚して子育てをはじめた男性の行く末は?

私の親や周囲の親の話を聞くと、60代前半までは幼い孫の面倒をみる元気があるようですが、後半ともなると段々息切れをする傾向があります。孫でさえすらそうなのですから、ましてや実子をや。この方の場合、すぐに結婚して出産しても70代の時点で子どもは中学生にもなっていないわけですが…。

父の知り合いの男性が50代で30代の女性と結婚し、来年定年を迎えるとのことですが、2人のお子さんはまだ義務教育を受けており、これからお金もかかりますし、心配事も増えるでしょう。同年代が孫を可愛がりのんびりする中、ゆったりな老後とは言い難いかもしれません。

今は若い妻とかわいい子どもの待つ家庭に希望を抱いているでしょうが、この周囲とのギャップと避けようのない体力の衰えをどう乗り越えるのか。さらに、これだけ長い間気ままな独身を通した方ですから、何事も子育てが中心となったとき、それに合わせるのは大変なのでは?と思えます。このままを維持するのではなく、男性は変わることを強いられるのではないでしょうか。

因みに、知り合いの男性は結婚後、徹底的に付き合いが悪くなり、いつしか父とはまったく付き合いがなくなりました。彼は独身時代から「結婚したら家庭第一にする」と宣言していた方なのでその通りになったわけですが。当時独身だった父はそのことを愚痴っていましたが、私は「それが○○さんの幸せなんだよ。やっとすてきな人に巡り合って家庭を大事にしているんだから、見守ってあげるのが友情だよ」と諭しました。私は奥さんのことは知りませんが、彼が独身時代と同じように小さな子どもを育てる彼女を置いて友だちと遊んでばかりいてはたまったものではないということは分かるからです。

さて、60代の彼はこのように変われるのでしょうか?

年齢はともかく、子育てをしたいという意欲は貴重!

60代男性の子育て、そんなに甘いものではないのでは?とやはり思ってしまいます。しかし、一方で「結婚はコスパが悪い」「1人で自由気ままがいい」という独身男性が増え、少子化が進むなか、どの時点でも子育てをしようと思って努力している男性は国的にはありがたい存在といえます。

もしもすてきなご縁に恵まれたなら、若い男性にはない知恵となによりも経済力を活かして子育てもぜひがんばっていただきたいと思います。