結婚できない男性には、自分の価値観を譲れなかったり、趣味に興じていたかったりなど、「自由でありたい」という願望が強い人が多そうですが、女性が結婚できない理由は、より多様ではないかと思われます。中には男性のように「自由でありたい」と望んでいるが故に結婚に踏み切らないという人もいるでしょうが、本人に結婚願望があってもそれが叶わないことも多いのも事実のようです。そこで、今回はあの有名映画を教材に、女性たちの多様な「結婚できない理由」の中からも共通点として浮かび上がってくる本質的な問題を見つめ、「教訓」として提示してみたいと思います。
元祖「婚活」。映画『ブリジット・ジョーンズの日記』に学ぶ、結婚を逃さないための2つの重要な教訓
映画『ブリジット・ジョーンズの日記』とは?
『ブリジット・ジョーンズの日記』という映画があります。2001年に公開されたレニー・ゼルウィガー主演のイギリス映画です。等身大の女性を描いた作品として、特に主人公と同じ30代の女性から圧倒的な支持を得ました。当時は「婚活」という言葉は一般的ではありませんでしたが、今から思えば、まさに「婚活」映画だと言えるでしょう。等身大の主人公を描く婚活映画。なかなか結婚できない女性の特徴が詰まっていそうですよね。
「婚活」のために女磨き!?
さて、この映画の主人公は、お酒とタバコが大好きでポッチャリ系の32歳、独身女性のブリジット・ジョーンズ。彼女をいい人と引き合わせようとする母親を始め、周囲からのプレッシャーもあり、結婚に焦りを感じています。そんな中、彼女はお酒とタバコを控え、体重を減らし、そして恋人を作るという目標を掲げ、日記にその状況を書き記すことにします。
ここから伺えるのは、彼女が恋人を作り、ゆくゆくは結婚するという夢のために、お酒やタバコといった趣味嗜好を抑え込み、ダイエットで女磨きをしようとしている点です。好きなことを我慢し、自分を変えてまで、婚期を逃すまいとしているのです。結婚を目指す独身女性は、程度の差はあれ、やはりそういう努力に励んでいますよね。
教訓1 女磨きの努力は有言実行する
しかし、焦ってはいるものの、ブリジットのその努力は長続きしません。何かあればすぐにやけ酒、やけタバコ、やけ食い......。なのに、お酒とタバコの量や体重の増減のチェックは欠かしません。痩せる痩せるといつまでも言いながら、傍から見るとダイエットするつもりがあるようには見えない、というタイプなのです。本人は努力しているつもりなのですが、どこか有言不実行に思えてしまいます。
映画では、そんな彼女がキュートに撮られていて、男性たちも受け入れていますが、実際はどうでしょうか? 呆れて相手にしなくなってしまうことも多いように感じますね。もしかしたら、成果が出るようなことをしていないのに、姿勢だけは必死なその姿に、引いてしまう人もいるかもしれません。
ですが、実はこういう女性はよくいます。痩せたい、タバコやお酒をやめたい、料理を覚えたい、肌をきれいにしたい、などと自分を変えたいと思いつつ、そのための我慢や努力ができないため、自分の理想像ばかりが高いのです。だから、中途半端な女磨きが延々と続くことになります。そうなると、「モテるため」が目的だったとしても、男性のことはそっちのけで自分のことばかりになってしまう可能性もあります。男性側からすれば、そういう人とは、将来を共にするヴィジョンが見えにくいかも知れませんよね。
教訓2 相手に完璧を要求しない
ブリジットが理想を追い求めるのは自分に対してだけではありません。相手の男性はより辛辣に評価し、少しでも気に入らない点があれば恋人リストから外してしまいます。
冒頭の、マークとの再会の場面には、それが顕著に表れています。彼はハンサムで人権派の敏腕弁護士。バツイチではありましたが、ブリジットにとってはこの上ない相手でした。しかし、ブリジットはすぐに、「こいつはない」と彼を切り捨てます。理由は彼がトナカイ柄のダサいセーターを着ていたからです。
このように、ほぼ理想に近い相手であっても、僅かな欠点ですぐに見切りをつけてしまうのです。自分が中途半端な女磨きしかできないのにこれでは、男性からすればたまったものではありません。
しかし、この早々に見切りをつけたマークこそ、ブリジットの運命の相手となります。自分磨きについては努力不足で中途半端なままだらだらと続ける、その反面、相手に高い理想を求める、そういうところが原因で、彼女は危うく大切なチャンスを逃すところでした。結婚したいと切に願っている女性は、ブリジット・ジョーンズを反面教師として、自分の恋愛に対する姿勢を省みてみるといいかもしれません。