レストラン検索サイト「ぐるなび」が運営する「ぐるなびウエディング」が、20歳から49歳で5年以内に「挙式」「披露宴・披露パーティー」を行った既婚者（3,110人）と、同年齢の未婚者（1,030人）を対象にしてインターネットでアンケートを行いました。今回はこの調査をもとに、最新レストランウェディングの動向や人気のポイントを解説します。

40代はレストランウェディングがお好き？

ぐるなびウエディングレポート2016の結果によると、年代や年収によって結婚式の傾向に差が見られます。まずは年代による違いがはっきりしている各項目について、内容を見ていきましょう。

国内で開催した結婚式の会場

レストラン・料亭は、20代では18.5%の3位に対し、40代では、41.8%の1位に浮上します。これは未婚でも同様で、「これから式を挙げるならどの会場にしたいか」という質問に対して、40代の回答は、42.3%がレストラン・料亭を選んでいます。

また、会場の下見を始めた時期は、20代は挙式の「半年～1年」前が56.9%、40代では「3か月以内」が49.6%と、年齢が上がるにしたがい、あまり準備に長時間をかけないことが分かりました。余計な手間や労力をかけたくないという40代ならではの気持ちが見えてきます。

高所得な人ほどレストランウェディングがお好き？

結婚当時の年収によっても結婚式のスタイルの傾向に違いがあるようです。レストラン・料亭で結婚式をあげた人は、200万以上300万未満の年収の人で24.6%であるのに対し、600万円以上800万円未満では36.1%、さらに800万円以上では47.1%と年収があがるごとにその割合も増えています。レストラン・料亭での結婚式は高所得者に、より人気のスタイルとなっているようです。

また、料理の単価に関しても、高所得の人が平均よりお金をかけていることも結果に表れています。

ゲスト１人当たりの料理費用

また、料理の内容をグレードアップした割合は800万円以上では50.7%と半数近く、料理の質に妥協しない姿勢が見られます。同調査では、800万円以上のカップルは、挙式場や披露宴会場の雰囲気や内装以上に料理の内容や雰囲気に重点を置いているという結果も出ています。

安くはない参加費やご祝儀に対して、結婚式の価値を考えた時に、年齢を重ねるほど、ゲストをよりおもてなしをしたいと思うのでしょうか。それが、もっともわかりやすく誰にとっても喜んでもらえるであろう、「料理の質を高めること」につながっているのだと思われます。

Photo：Clem Onojeghuo

40代&高所得者の結婚式ではプライベート感を楽しんで

招待人数にも、年代により以下のような差があることが分かりました。

5年以内に結婚式を挙げた人の平均招待人数

このように、40代が最も少なくなっています。ここまでの数字を俯瞰して眺めてみると、年齢が上がり収入も上がってくると質の高い高級レストランや料亭で少人数の式をすることを好む、というのが傾向として言えるでしょう。

彼らが派手な披露宴より、美味しい料理でもてなすアットホームなレストランウェディングを希望するのは、何度も友人や知人、親戚の結婚式にでてきた経験が影響しているといえます。年齢を重ねることで盛大な結婚式への興味が薄れたり、主役として大勢の人に注目されてしまうことに疲れを感じたりといった背景が見えるでしょう。

歳月を経ても色あせない友人や、関係の深い身内だけを呼んで、ゲストも新郎新婦もお互いが楽しく過ごせる式を望む気持ちが表れた結果といえます。

人気のメニューは和食で決まり

次は、料理のジャンルについてのアンケート結果を見ていきましょう。専門式場、ホテルの披露宴会場、ゲストハウスではすべてフレンチが1位を席巻しています。その中で、レストラン・料亭のウェディングの人気順位は、意外な結果かもしれません。

レストラン・料亭ウェディングの人気順位

年齢の高いカップルほど、レストランや料亭でウェディングを利用する傾向があることから、ゲストの年齢も同時に、高年齢の方が多いことが想像されます。そこで、誰の口にも合いやすい、和食が選ばれているという傾向なのかもしれません。

和食がおすすめのレストランウェディングのできる場所をこちらにご紹介します。和食だからといって着物にこだわる必要はなく、ウェディングドレスで挙式後、皆で語らいながら和風の会食というのも人気のパターンです。老舗の料亭だけでなく、ホテルの和食レストランや料亭を活用すれば、アクセスも良く、遠方のゲストも安心して滞在でき、ゲストも楽でしょう。

和食が人気のおすすめ料亭ウェディング

Photo：Clem Onojeghuo

まとめ

今回のぐるなびウエディングレポート2016の結果を見ても、年齢が上がるほど出席者への配慮が高くなることが分かりました。せっかく結婚式で集まるなら、美味しいものを食べ、本当に大切なゲストと少人数で満足いく一日を過ごしたい気持ちの表れでしょう。年齢を重ねて、収入にも気持ちにも余裕のある彼らが、自分たちが注目される華やかさよりも、美味しい料理と楽しいひと時で、よりゲストへのおもてなしを重視したいという心構えが見える結果といえます。