1998年には榎本加奈子主演でドラマ化された、赤石路代の少女漫画『P.A.』。この“P.A.”とは“プライベートアクトレス”のことで、つまり個人的に雇える女優のことを指します。大女優の隠し子であるヒロインの女子高生は、その天才的な演技力を駆使してお芝居ではなく、日常の中で友人や娘や恋人を演ずる、今でいう代行サービスをしていたわけです。
実はこの代行サービス、かなり需要があるそうで、ネットで検索すると複数の業者を見つけられます。
まさに“プライベートアクトレス”! 披露宴から結婚生活まで“困った”を代行サービスが解決!?
人数がそろわない…急な欠席が!?という場合、便利な披露宴代理出席サービス!
披露宴は多くの人に集まってもらい祝ってもらうのが醍醐味。また、新郎新婦のゲストの人数のバランスを気にする方も多いでしょう。結婚式はおめでたい素敵なものなので招待されれば出席したいと多くの人が思うでしょうが、出席するにはご祝儀が必要ですし、それなりの格好もしないといけませんし、負担が大きいのも事実です。そんな事情からどうしても人数がそろえられない…ということも確かにありえます。病気になったり、外せない用事ができたり、することも考えられますね。そんな場合、このサービスがよく利用されているようです。通常の出席では1万円~2万円ほど。スピーチ、余興、受付などもオプションで請け負ってくれます。
友人だけではなく、なんと母親、父親など家族の代理も頼める!
因みに『P.A.』でヒロインがやはり友人として結婚式に代理出席していた際は、彼女は本当はかなりの美少女なのですが、眼鏡をかけ、地味なメイクをして目立たないようにしていました。実際の友人での代理出席でも同じように、みんなが気に止めない目立たない人のほうがむいているのだとか。 しかし、そういうわけにはいかないのは、母親、父親など家族の代理です。「え?なんで家族の代理なの?」と思うかもしれませんが、昨今では母子家庭、父子家庭も少なくなく、音信不通、あるいは本当の家族には出席してもらいたくないけど、周囲に変に思われないよう代理が必要という場合に利用するケースがあるようです。 しかも、結婚式への出席だけではなく、結婚したい恋人に母親を紹介したいとき、妊娠してしまった不倫相手にお詫びする際の付き添い、離婚後子どものための父親役というのもあるとか。ここまでいくと、依頼者にきちんと情報をもらいそれを頭に入れて、ちゃんと演技する必要があるばかりか、ヘビーなトラブル処理をする能力まで必要なので、まさに漫画のヒロイン並みの活躍をしなくてはいけないことになります。
“代理”と“嘘”をつくことは違うのか!?
披露宴の人数あわせ程度ならそんなに罪な感じもしませんが、恋人に代理人を実の親だと紹介したり、不倫相手に謝らせたりしていいのか?多くの方がそういう疑問を感じると思います。バレてしまったらトラブルはますます大きくなってしまいそうですね。あまりにもシリアスなことはやたらと“代行”してもらわないほうが無難といえるでしょう。