今から関心をもつべき、イマドキ子どものスマホトラブル

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結婚して子どもが生まれ、小学校に通うようになると、防犯ベル機能がついたキッズケイタイやスマホを持たせる家庭が多いようです。最近では、緊急時に役立つ連絡手段として、GPS機能などが充実した機種やアプリも出てきました。

これから結婚をし、子どもをもった時に避けては通れないのが、このように便利なスマホが引き起こす、子ども同士のトラブルです。まだ子どもがいないあなたも、今から関心をもっておきましょう。

index 目次
  1. トラブルの大半は、ヒマだから送ったメールやメッセージ
  2. 一番困るのは、ネット依存症になってしまうこと
  3. アメリカで有名になった「スマホ使用契約書」

トラブルの大半は、ヒマだから送ったメールやメッセージ

皆さんが初めて個人のケイタイを持った頃のことを思い出してみてください。つながることが嬉しくて、ついついいろんな人に電話をしたり、メールを送ったりしなかったでしょうか?

子どもにとっては、「緊急時に役立つ連絡手段」として買い与えたつもりのスマホも、通話やメールができる楽しさやワクワク感で、ついついいろんな人に電話したり、メールを送ったりしてしまいます。

スマホとは、そんな風に、気軽に人とつながりを持てるツールだということは、小学生であっても多分1日か2日でわかるようになるでしょう。 「おじいちゃんと話してみよう」 「おばあちゃんにメール送ってみる」 そんな風にして、スマホの基本機能を家族や親戚を通じて覚えていくことになるはずです。

ある程度使いこなせるようになると、今度は友達同士でやりとりをするようになります。単なる遊びや塾、スポーツクラブなどや習い事の連絡から始まって、やがて、他愛もない会話をメールでするようになります。でも、ヒマだからなんとなく送ったメールやメッセージが、トラブルの元になるんですね。

一番困るのは、ネット依存症になってしまうこと

子どもに限らず、ほとんどの人は、時間があればスマホを見るようになりました。仕事のメールやニュースをチェックしたり、SNSを愉しんだり、スマホを常に触っている人もいるでしょう。中にはスマホを失うことを怖がる「ネット依存症」になっている大人もいます。

この「ネット依存症」が、小学生や中学生・高校生で広がっています。NHKが放送した番組では、小学6年生が友達との約束などをメールやLineなどのSNSで夜中の1時までやっている子や、1日4時間以上もLineをやっている子がいることを伝えています。

あくまで個人的な考えですが、このようにスマホばかりみているのは、まともに集中して勉強ができる環境とはいえません。学力も低下し、育ち盛りなのに、十分な睡眠もとれなくなるのではないでしょうか?便利で楽しいものであるスマホの節度を持った使い方を指導していくのは、親の責務だと思います。

一方Lineなどでは、通話やメールに加えてグループを作ってメッセージを共有するトーク機能がありますが、これが子ども同士でのいじめなどにつながるケースも多いようです。その原因となっているのが、送ったメッセージを相手が読むと表示される「既読」。メッセージを読まないと、仲間はずれにされてしまうのです。結局、それがいやで何時間も返事を繰り返すことになるようです。このようなことにならないように、スマホを与えた際には、親子で十分に話し合い、ルールを決めておいた方がいいでしょう。

アメリカで有名になった「スマホ使用契約書」

2014年10月、クリスマスプレゼントとして米国マサチューセッツ州のお母さんが13歳の息子にスマホをあげました。その箱にはお母さんが作った使用契約書が入っていました。それはスマホを使う為の「18の約束」です。アメリカでも話題となり、日本でもテレビで放送されました。

1.これは私のスマホです。私が買って、あなたに貸しているものです。
2.パスワードは常に私に報告してください。
3.これは電話です。鳴ったらマナーを守って必ず出て下さい。それがママかパパだったら絶対に出ること。
4.学校の日は午後7:30、休日は午後9:00にスマホを渡しなさい。次の朝7:30までシャットダウンします。固定電話に電話出来ないような友達なら、その人には電話もSMSもしないように。
5.スマホを学校に持って行ってはいけません。メールでやり取りせず、直接会話を楽しみなさい。
6.もしスマホを破損、紛失した場合は、その修理費用として、家のお手伝いをしてください。
7.スマホを使った、嘘やネットいじめ、喧嘩に参加しないこと。
8.人に面と向かって言えないことをメールで言わないでください。
9.友達の両親の前で言えないようなことをメールしないようにしてください。
10.ポルノは禁止。ママヤパパと共有出来る情報をネットで調べてください。
11.公共の場(特にレストラン、映画館など)では電源を切るか、サイレンスモードにしなさい。
12.他人のプライベートな写真を送ったり受け取ったり、バカにしてはいけません。
13.膨大な数の写真やビデオを撮らないで、経験を大切にしなさい。全てはあなたの記憶に残ることでしょう。
14.ときにはスマホを家に置きなさい。スマホを失うことを怖がるネット依存症になってはいけません。
15.平凡な音楽ではなく、クラシックや前衛的な音楽をダウンロードして聴きなさい。
16.言葉ゲームや難しいパズルを解いて、脳をきたえなさい。
17.スマホだけではなく、窓の外を見て鳥の声を聞いて、散歩に出かけ、知らない人とも話すようにしなさい。
18.問題があるなら、スマホは没収します。私はあなたのチームメイト。一緒に答えを出して行きましょう。

この使用契約書は、スマホを使うエチケットやマナーを具体的に示して、子どもにもいろいろとスマホとの付き合い方を考えてもらう愛情があふれています。全てを取り入れる必要はないかもしれませんが、このような約束をお互いにすることで、子ども同士のスマホトラブルの大半は、解決してしまうのではないでしょうか。

もちろん大人同士でも、スマホを使うエチケットやマナーは大切なことです。ぜひ参考にしてみてください。

Text by:PLAN G(大坪和博)

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