かつてグラビアアイドルで頑張っていた人達が、結婚・出産してママタレントとして活躍されています。結婚して、子育てもしながら、仕事もきちんとこなす。そのようなカッコイイ女性達をみていると、子育てもスマートにしたいものだと、夢をみてしまう、カップルが多いようです。

でも、現実はそれほど甘くはありません。今回のコラムは、全て私の体験談です。

幼児期は病気との闘い？

子育ては、小学校に入学するまでの幼児期と小学校時代の小児期に分けられると思います。なぜこのような違いがあるかというと、幼児期の子どもの子育ては、病気のオンパレードとの闘いだからです。

私の息子も、ほぼ毎週土曜日になると、病院に通っていました。子どもはちょっとしたことですぐに熱を出します。風邪をひいたり、お腹をこわしたり、時にはインフルエンザにかかって高熱を出して、ひきつけを起こしたりすることも。最初に、息子が熱けいれんを起こした時には、私は名古屋に出張していた時で、その一報を携帯電話で聞いて、仕事を早めに切り上げ、急ぎ新幹線で東京まで戻りました。幸いにして、熱けいれんはおさまり、一晩点滴を受けて、その後は家で療養することでようやく平熱に戻りました。

このような息子の状態を、当時の会社の同期や後輩に話すと、ほとんどの男性社員からは、「身体が弱いんじゃないの？」といわれました。まぁ、結婚はもちろん子育てを経験したことがない人にとっては、子どもが熱を出す、病気になるということが、これほど頻繁に起こるとは思っていないようです。私も、自分自身が子育てに携わるようになるまで、これほど毎週病院に通うことになるとは思いませんでした。でも息子は、小学校に入学する頃になると、保育園のクラスでは一番背が高い、健康優良児になっていました。私達夫婦にとっては、そのように息子が成長したことが一番うれしかったです。

小学生になると、ママ友、パパ友との闘い？

小学校に入学すると、息子はほとんど病気をしなくなりました。幼児期に沢山病気をしたからでしょうね。風邪もほとんど引かなくなりました。小学校ではなんとなく親の派閥があります。専業主婦の家庭の幼稚園組と共働き家庭の保育園組です。なぜ、このように分かれるのかといえば、保育園には、共働き家庭しか入ることができないからです。でも子どもたちにとっては、そんなことは関係ありません。息子は社交的な明るい性格だったからか、沢山の友達を小学校時代につくりました。その中には、幼稚園組の子どもも沢山いました。

幼稚園組の家庭は、共働き家庭に比べると、やや生活レベルが異なります。なんとなく余裕があるのですね。幼稚園組には、セレブ感が漂っているんです。そのようなママ友、パパ友とどのようにお付き合いをしていくか。会社生活でも経験したことがない、生活レベルが違う人達と、仕事以外でどのような話をすればいいのか少し悩んでしまいました。

でも、それを乗り越えさせてくれたのは、意外にも息子でした。同じ小学生同士として、何も気後れしていない息子をみていると、そのような先入観にとらわれている自分が恥ずかしくなってきたんですね。そのようにして息子を通じて、様々な親たちとの交流を通じて、自分の世界を拡げることができました。

子どもの親として相応しい自分になる努力を

子育てを一方的に与えるものと考えると、どうしても負担感しか得られない苦痛の時間になってしまいがちです。子育て論の多くは、そのような苦痛をいかに緩和するか、ということがテーマのものが多いと思います。

でも、本当の子育ては、子どもの目からみた時には「アンタはオレの親として相応しい大人なのかな？」と毎日テストを受けているようなものだと私は思いました。そのようなテストを通じて、人の親として成長させてくれるものなのです。それは、子どもの病気やケガに悩まされた幼児期を経て、子どもの交友関係を通じてできた親のネットワークの中で我が子に相応しい母親、父親像になっていくための試練でもあると思うのです。