婚約中は、けじめを持って、相手の家族と付き合う

結納もすみ、結婚式の準備を進めていると、この世の幸せを独り占めしている気分になることがあります。しかし、浮かればかりではいけません。最も注意したいのが、相手の家族との付き合い方です。

結婚式や新生活の準備などの打ち合わせで、相手の家を訪問することが増えるので、相手のご両親や兄弟姉妹、親戚などともの交流する機会が増えます。そこで悪い印象を与えてしまうと、最悪、両家を巻き込み破談になる危険さえあります。

婚約者はいずれ身内になるわけですが、婚約期間中はあくまでも身内に準じる立場です。ですからけじめを持って付き合うのが大前提です。

相手のご両親のことを何て呼ぶ?

婚約したからといって、相手のご両親をいきなり「お父さん、お母さん」と呼ぶのは禁物。「結婚もしていないのに馴れ馴れしい」と思われることも。先方から、「他人行儀だ。もう(お父さん、お母さんと)呼んでもいい」との言葉をいただくまでは、相手の両親の呼び方は、「○○さんのお父さん、お母さん」ないしは「おじさま、おばさま」とするのが無難です。相手に対しても、家族の前では「○○さん」と名前に"さん"づけで呼ぶとよいでしょう。 くれぐれも愛称や呼び捨てにしないように。

婚約者の家に訪問するときのマナーは ?

婚約者の実家を訪問する際は、常に手みやげを持参しましょう。手みやげは、あらかじめ婚約者から相手の家族の好みを聞いたうえで用意したほうが無難です。相手の家の近くで購入するのも考え物です。婚約者は身内に準じるとはいえ、まだ家族ではないので、こうした気配りは大切です。訪問中は二人だけで話さず、相手の家族全員と会話するように心がけましょう。食事をご馳走になるなら、家によってしきたりも違うので、先方の家族の指示に従って支度や後片付けの手伝いを。

婚約者の両親から誕生日プレゼントをもらったら?

もしも誕生日プレゼントをもらったら、直接もらった場合は当然その場でお礼をいうのが礼儀です。後日お礼状を出しておくと、さらによい印象になるでしょう。郵送などでもらったら、とりあえず電話でお礼を言って、お礼状を出しましょう。お返しは特に必要ありませんが、父の日や母の日にプレゼントするのもよいでしょう。

婚約者との実家とのお中元・お歳暮はどうする?

婚約したら、実家同士がお中元・お歳暮を贈り合わなければならないというルールはありません。しかし、地域や家庭での習慣の違いもあるので、事前に両家で取り決めておくほうが無難です。お中元・お歳暮といった形にこだわるのではなく、お互いの特産物を贈りあうという形をとるケースも多いようです。

婚約者の家族が入院したらどうする?

相手の家族が病気や事故などで入院したら・・・。「婚約者なんだから、何か役に立ちたい」という気持ちになるのも無理ありません。しかし、あまりでしゃばるのは禁物。「式も挙げてないのに家族のような顔をして」と逆に反感を与えてしまう危険があるからです。

はやる気持ちを抑えて、まず婚約者に「なにか手伝うことがないか」と連絡して、相手から何か要請があれば手伝うようにしましょう。また、お見舞いに行く場合も、事前に連絡して、都合のよい日時を聞いてから行くくらいの気配りがほしいものです。

婚約中に相手の親族 が亡くなったらどうする?

婚約中に相手の祖父母などの親族が亡くなったときの対応も悩みどころです。葬儀には相手側の親族が多く列席します。結婚後は、親戚として長く付き合っていく方ばかりなので、色々と悩むのは無理ありません。

では、どうすればいいのでしょうか。地域やその家によっても違いますが、基本的には一般の会葬者として参列するようにします。相手から「婚約者なんだから親族として列席してほしい」といわれたら、それに従いましょう。また、香典は一軒の家から一通の原則があるので、通常は家長である、自分の父親名か連名で。ちなみに香典の相場は祖父母なら1~3万円が相場です。

慶事の場合もほぼ同じです。弔事の場合と同様に婚約者と相談して対応するのが基本です。ご祝儀は地域や家族構成によって異なりますが、やはり3万円程度が相場になります。それ以外の冠婚葬祭の付き合いは、相手から特に連絡がない限りは、過度な気遣いは無用です。