新郎、新婦の身内の場合は、お客様ではなく、主催者の立場になりますので、礼服のルールをしっかり守るよう心掛けることが大切です。礼服には正礼装、準礼装といった格がありますので、新郎、新婦の衣装に合わせて、適切なものを選ぶようにしましょう。

両親の服装

両親の服装は、新郎新婦とは異なり、和装、洋装混じっていてもかまいません。気をつけるべきことは、新郎新婦の衣装と同じ格の礼服を選ぶこと。通常挙式では新郎新婦は正礼装ですので、その場合は両親も正礼装ということになります。正礼装として最も一般的なのは、父親が昼の式ではモーニングコート、夜の式ではテールコートで、母親は昼夜どちらも五つ紋付きの黒留袖という組み合わせです。新郎と新婦、両家で服装の格をそろえることも重要。事前に打ち合わせておく必要があります。

父親

和装：黒五つ紋付きの羽織袴
→ 新郎と同じ正礼装。ただし、鼻緒の色は白ではなく、グレーにしたり、袴の縞を細めにする、茶袴（茶色の袴）にするなど、新郎よりも地味な印象にするとベターです。

洋装（正礼装）：（昼）フロックコート、モーニングコート、（夜）テールコート
→ズボンの縞を細めにするなど、新郎よりも地味な印象になるように配慮。

洋装（準礼装）：（昼）ディレクターズスーツ、（夜）タキシード、（終日）フォーマルなブラックスーツ

母親

和装：五つ紋付きの黒留袖
→ おめでたい席にふさわしい、裾に模様が入ったものを。帯は袋帯が今は一般的で、泥金箔織りや金地など華やかで高級感のあるものを選ぶ。

洋装：（昼）アフタヌーンドレス　（夜）イブニングドレス
→ 昼の結婚式ではアフタヌーンドレス。ツーピース、スーツ、アンサンブル、どのスタイルでもOK,ですが、デコルテや背中など肌の露出は控える。丈も長いほど正式で、短くても膝が隠れる程度で。

夕方以降の結婚式ではイブニングドレスを。アフタヌーンドレスと異なり、肌の露出があるほど正式なスタイルなので、デコルテ、背中の露出はOKですが、派手すぎないように品の良い着こなしを。フォーマルな式では黒を選ぶのが正式ですが、シンプルにしすぎると、喪服のように見えてしまうので、柄やデザインが華やかにしたり、光沢のある布地にしたり、アクセサリーやバッグで工夫すると良いでしょう。

兄弟・姉妹の服装

兄弟の服装

兄弟は新郎や両親よりも控えめな格の服装を選びます。兄弟の和装は、既婚・未婚、時間帯などは問いません。

既婚の場合

和装：黒五つ紋付きの羽織袴 → 父親のケースと同じで、鼻緒の色は白ではなく、グレーにしたり、袴の縞を細めにする、茶袴（茶色の袴）にするなど、新郎よりも地味な印象にするとベターです。準礼装の場合は色紋付でもOKだが、新郎が黒の五つ紋付きであれば、兄弟も格の同じ黒の五つ紋付きを着るのが一般的です。既婚・未婚の別はありません。 洋装：ディレクターズスーツやブラックスーツ

未婚の場合

和装：黒五つ紋付きの羽織袴 → 父親のケースと同じで、鼻緒の色は白ではなく、グレーにしたり、袴の縞を細めにする、茶袴（茶色の袴）にするなど、新郎よりも地味な印象にするとベターです。準礼装の場合は色紋付でもOKだが、新郎が黒の五つ紋付きであれば、兄弟も格の同じ黒の五つ紋付きを着るのが一般的です。既婚・未婚の別はありません。 洋装：ブラックスーツやダークスーツ

中高生・子ども

• 中学生や高校生は、制服があるなら制服
• 小さな子どもや制服がない場合はスーツとネクタイ

姉妹の服装

既婚の場合

和装（正礼装）：五つ紋の黒留袖、五つ紋の色留袖

和装（準礼装）：訪問着

洋装：ドレッシーなワンピースやスーツ

未婚の場合

和装（正礼装）：振袖、中振袖、色留袖
→ 未婚女性は中振袖が最も一般的

和装（準礼装）：訪問着

洋装：ドレッシーなワンピースやスーツ

中高生・子ども

• 中学生、高校生は、女の子も制服があれば制服
• 小さな子どもや制服がない場合は、フォーマルなワンピース

祖父、祖母、叔父、叔母などは？

祖父や叔父など親戚の男性の第一礼装は、昼はフロックコート、モーニングコート、夜はテールコート。準礼装としては、昼はディレクターズスーツやフォーマルなブラックスーツ、夜はタキシードとなります。祖母や叔母など親戚の女性の服装は、姉妹のものに準じます。

両家で事前に話合いを

結婚式は国際行事などと違い、あくまでもプライベートなパーティなので、ドレスコードに強制的なルールはありません。家族・親戚の服装については、会場や結婚式のスタイル、両家の意向で決めましょう。事前に話合いをしておくことが重要です。

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