美しい花嫁を輝かせるウェディングドレス。そのドレスを完璧に着こなすために活躍してくれるのが、ブライダルインナーです。体型の悩みや理想のスタイルに合った組み合わせを見つけましょう。
縁の下の力持ち!ブライダルインナーの種類と選び方
1. インナーは必ずブライダル専用のものを
ウェディングドレスをより美しく着こなすためには欠かせないブライダルインナーですが、その役割は大きく分けて2つあります。
ひとつは、体型補整。ドレスによってはウエストが細く絞られていたりメリハリのあるラインだったり、いつも着ている洋服やパーティードレスとはデザインが大きく異なります。また、もともと西洋のものであるウェディングドレスは、ウエストの位置が少し高め。バランスよく着こなすためには専用のインナーが必須なのです。
そしてもうひとつは、体とウェディングドレスとの密着度を高めるということ。このことでドレスをより美しく着こなすことができます。ストラップレスの通常のブラジャーを着用してもいいと考える方もいるかもしれませんが、ブライダルインナーはドレスとの摩擦を考えられて作られています。ドレスの表面に響きにくく、かつ滑り落ちない・ずり下がらない素材でデザインされている特別なインナーです。
ウェディングドレスを安心して着るためにも、ドレスのために作られたブライダルインナーを選ぶようにしましょう。
2. ブライダルインナーの購入方法
ブライダルインナーを購入する方法は下記に挙げるように主に3つです。場合によってはドレスショップでレンタル可能ですが、基本的にインナーは買い取りとなります。試着やスタッフとの相談の上で、納得いく商品を探すようにしましょう。
1. ドレスショップ
ウェディングドレスをレンタルまたは購入するお店に、ブライダルインナーも一緒に注文するパターンです。多くのショップはインナーも扱っており、ドレスを試着する際にインナーも一緒に貸し出してくれることもあります。ブライダルインナーの取り扱いブランドは限られている場合もありますが、ドレスと相性のいいインナーを担当者と一緒に選べること、下着のフィッティングも同時にできることがあること、というのが大きなポイントです。
2. 下着店や百貨店
下着メーカーの直営店や百貨店の下着コーナーなど、お気に入りのものを見つけたい方におすすめです。多くのデザイン・サイズ・価格から選ぶことができます。ウェディングドレスのデザインが決まっている場合は、写真を持参して店員にイメージを伝えながら選ぶようにしましょう。
3. ブライダルインナー専門店や補整下着メーカー
花嫁を美しく見せることと、ウェディングドレスとの相性を考えて作られたブライダルインナーが豊富に揃う専門店では、個性的なデザインのドレスやインポートドレスなど、従来のブライダルインナーよりも多くのウェディングドレスに対応したインナーを見つけることができます。また普段補整下着を使っている方や、強力な体型補整をしたい方は補整下着のメーカーのインナーを着用するのもおすすめです。着用方法が特殊なインナーの場合は、当日に担当者に着付けをお願いする必要があることも。
3. ブライダルインナーの種類と選ぶポイント
ビスチェ/ロングラインブラジャー
ブラジャーとウエストニッパーが一体となったインナーで、ブライダルインナーで一番人気のタイプです。ストラップを取り外してもずり下がることがなく、バストラインを整えてウエストを補整してくれます。一般的にビスチェと言うと補整なしの下着であることも多いですが、ブライダルインナーでは補整効果をそなえたものがほとんどでしょう。
胸元は広く開いているものが一般的なため、様々なドレスデザインに対応しています。おなか全体を覆って腰骨のあたりまでの長さがあるものが通常のタイプですが、ウエストまでのショートビスチェもあります。ショートビスチェはセパレートタイプのドレスや、インナーのラインが響きやすいマーメイドラインのドレスに適しています。
ブラジャー
ストラップレスでドレスが滑りにくい素材でできたブラジャーです。通常のブラジャーよりもしっかりとバストが安定するように作られており、細かいサイズを指定しやすいメリットがあります。ウエストニッパーと組み合わせることにより、自分のサイズにそれぞれぴったりの商品を選ぶことができます。
そのためビスチェタイプではしっくりとくるサイズが見つからない場合や、マタニティでおなかのみゆとりが欲しい場合にも向いています。
バストのアンダーがより太くなったロングブラジャータイプは、バストが大きめの方、ブラジャーとウエストニッパーの間のお肉のはみだしが気になる方におすすめです。
ウエストニッパー
金属や樹脂製のボーンと、締め付け効果のあるパワーネットなどで作られたコルセットのようなもので、きゅっとくびれたウエストを実現してくれます。ブラジャーと組み合わせて着用します。ウエストの補整に特化しているため、ブラジャーと一体型のビスチェよりも補整効果が高いとされています。
また普段からダイエット用に利用したり、産後の体形補整として着用したりといった使用方法もあります。ウェディング以外でも着用できる点も、ブラジャー+ウエストニッパーの組み合わせの長所と言えるでしょう。
ガードル
おなかの引き締め、ヒップアップ、太ももの引き締めという3つの役割を果たしてくれるガードル。特にマーメイドラインやスレンダーラインなど、ウエストがフィットしてヒップが強調されるドレスの際には強い味方となってくれます。下半身を安定させることで姿勢をよくする効果も期待できます。
ウエストの高い位置から膝上までのロングガードルが王道ですが、股上の浅いローウエストタイプやショーツ感覚で穿けるショートガードルなどもあります。希望するボディメイクとドレスに合ったものを選びましょう。
フレアパンツ(タップパンツ)
フレアパンツは体型補整のためではなく、ドレスを着た際に脚さばきをよくするために着用します。汗をかいても快適に過ごすことができるためぜひ用意しておきましょう。またウェディングドレスは美容スタッフなどがお仕度を手伝いますので、エチケットとしてもおすすめです。汗じみや下着の透けを防ぐ効果もあります。
主に膝上までの長さのものをフレアパンツ、太もも上部までの短いものをタップパンツと呼びます。マーメイドラインやスレンダーラインのドレスの場合には、ドレスにひびかないデザインのものを選びましょう。
マタニティ対応インナー
ビスチェ、ウエストニッパー、ガードルにはマタニティ用のものも揃っています。どのタイプのインナーもおなかを締め付けず、編み上げや伸びる素材などで体に負担をかけず体型補整の手伝いをしてくれます。サイズが調整しやすいものを選ぶといいでしょう。
その他
ミニドレスでない限り、ウェディングドレスを着ている際に足元はほとんど見えませんが、きちんとストッキングを着用するようにしましょう。ガーターストッキングや膝丈のものが着替えやすく便利ですが、パンストに慣れている方はもちろんパンストでもOK。明るいベージュがおすすめです。
ガーターストッキングを着用する場合には忘れずに用意しましょう。最近ではシリコンによってずり落ちを防ぐストッキングもありますが、立ったり座ったりする場面も多いため、やはりベルトで留めるのが安心です。ビスチェにガーターベルトが付属しているタイプもあります。
花嫁らしいアイテム、「ガーターリング」で気分を高めるのもいいかもしれません。
4. フィッティングのポイント
フィッティングする際には以下に注意して選ぶといいでしょう。
透け・ライン
ブライダルインナーは純白のウェディングドレスにも合うようにデザインされていますが、ドレスとの相性によってはインナーが透けてしまうことも。特にレースや刺繍があるインナーの場合は、ドレスがぴったりとフィットした部分から透けて見えることがあります。後述しますが色は白かベージュで、ブラジャーのカップ部分がシンプルでつるんとした素材のものを選ぶのが無難です。
またボーンやホック部にも注意したいところです。硬いボーンや生地が厚くなったホック部は表に響きやすい部分。フィッティングをしたら前だけでなく、サイドや後ろからもチェックしましょう。
色
ブライダルインナーとして最も人気がある色は白。清楚で花嫁らしく、多くのデザインが揃っています。花嫁が身に着けると幸せになると言われる「サムシングブルー」にあやかり、リボンなどポイントにブルーを使ったデザインもあります。
白の他にベージュもおすすめです。ベージュは白よりも透けにくいため、生地が薄いドレスや色が薄いカラードレスの場合にはベージュを選んだほうが安心なことも。またウェディングが終わっても普段使いしやすいというメリットもあります。ただし、ドレスの胸元から下着が覗いてしまうとベージュのほうが目立つという面もあるため、ドレスのデザインやサイズに注意する必要があります。
ドレスと合わせる
下着ショップやブライダルインナー専門店などで購入する場合、レンタルのウェディングドレスを実際に着てフィッティングをすることは難しくなります。そのためインナーを選ぶ際にはショップスタッフとのカウンセリングが重要。ドレスのシルエットやデザイン、素材がわかるような写真を必ず持参しましょう。胸元やバックスタイルの写真も忘れずに。ショップスタッフにドレスのイメージをしっかりと伝えることで、理想のボディメイクを叶えることができるはずです。