インターネットの掲示板などで、「妻が実家にばかり頼って困っている」という既婚男性の書き込みをよく見かけます。こうした悩める夫たちの相談内容をよく読んでいると、悩みごとでは済まされない、深刻な問題が根底にあることがわかります。結婚して一つの家庭を築いているにもかかわらず、実家が大好きで、夫や家族よりも自分の実家ことを優先しがちな妻のことを「実家依存症」と表現されることがあります。
あなたはいくつあてはまる?実家依存症について考える
Photo:Du Truong
妻による実家依存症の特徴として、代表的な以下の項目が挙げられます。
- 物理的または経済的に親の援助に頼っている。
- 妻と親が友達のように気軽に何でも話せる、いわゆる「友達親子」である。
- 子育てや家族のことで悩んだら、夫より先に実家の親に相談している。
- 親の意向に合わせてもらうよう、夫に妥協してもらうことがある。
- 暇さえあれば実家に帰る。
- 夫が帰宅するギリギリの時間まで実家にいることが多い。
- 夫から「実家に頼り過ぎではないか」と指摘を受けたことがある。
- 新居を決めるとき、できるだけ妻の実家に近いところを提案した(している)。
いずれもよくある話に思えますが、3つ以上あてはまる方は要注意です。親の意見を尊重した上で家庭のことを決めたい妻と、自分たち家族だけで決めたい夫の意見がすれ違い、解決せぬまま「離婚」する事態になりかねません。
主体となるのは自分たち。親の意見は参考程度に
例えば夫婦で意見が分かれた時、親のアドバイスを聞きたいと思うこともあるでしょう。しかし、妻側の意見をわかってもらうために、妻の親から直接夫に説得してもらう方法はおすすめできません。妻の親が介入することによって夫は息苦しさを感じ、自分の意見が尊重されていないのではないかと疑念を抱くかもしれません。また、自分の主張や感覚を夫に押し付けるのは程々に、お互いが納得のいく解決策を模索すると良いでしょう。親の意見は参考程度にとどめ、家族間の決め事は夫婦間が主体となって決めることです。また、結婚したことで別家庭になったことを自覚することも大切です。毎日のように親と連絡を取っていたり、頻繁に実家に帰ったりしていると、独身気分が抜けていないのではないかと思われるかもしれません。実家依存は夫婦の不和の引き金になりやすいのです。
先程のチェック項目で半数以上あてはまった方は、実家依存状態にある可能性があります。夫や友人に自分が実家に依存しているかどうかを相談してみてはいかがでしょうか。そして、実家との程よい距離の取り方について夫や実家と話し合うことをおすすめします。