ウエディングドレスとならんで、新婦側の夢が盛り込まれたプログラムに「結婚指輪」があります。一生の約束を交わすしるしというロマンティックな前置きのあるお買い物、しかも通常は買わない額のプレゼントを堂々ともらえるとあっては、いやがおうにもテンションはあがりますよね。それを指にはめることによって、人生のひとつの目標を達し、新たなステージを迎える、という高揚感もあるのかもしれません。
約束のカタチ―結婚指輪
予算はお給料三か月分?
一般的に予算は新郎のお給料三か月分、という話がありますが、これはあまりこだわる必要がないように思えます。結婚の時期も年齢も、新郎の収入だって様々ですし、こういった定説は既に過去の概念ではないでしょうか。筆者の友人の中に、彼女があまりに指輪に執着し、一人で下見に行ったうえで法外な値段のものを要求され、彼女の金銭感覚に疑問を抱いて婚約を白紙に戻した男性もいます。
二人の一生の愛情の約束をするリング、という名の下に、あまりにも勇み足でごり押しの要求をした場合、それは単純に新婦側の物欲になってしまいますよね。もちろん女性が長年に結婚指輪に抱いている夢というものを無下にはできませんし、旦那様になる方もできる限りその夢を叶えてあげたいと思っているでしょう。でも、突っ走ってしまうと独りよがりになってしまいます。私が男性だったとしても、付き合っていた彼女が、結婚すると決めた途端、もらって当たり前とばかりに要求してくれば、下品さを感じ本当にげんなりしてしまうでしょうし、今後の結婚生活の金銭感覚に不安を覚えるかもしれません。たとえ彼が払える能力を持っていると知っていても、まずは払う側の気持ちを想像すること、そして感謝を忘れないことは大前提です。
結婚指輪をサプライズで
また逆に男性が、結婚(婚約)指輪をサプライズで買ってあげたい!と喜ぶ彼女の顔を夢に見て、高いリングを買ってしまうケースもごくたまに聞くのですが、これまたハードルが高いプレゼントだと思います。洋服等もそうなのですが、とってもセンスのいい男性でも女性の服や装飾品を、異性の目線で希望どおりのものを選ぶというのはなかなか難しいことです。
結婚指輪はこれから長い長い時間を共にし、自分の体の一部のようになっていくもの。家事や仕事のときも一緒に、そしていつしか自分の母の手のようになったときもそこにある指輪・・・。それはやはり、指にはめる本人と一緒に見に行くのが一番ではないかと思われます。彼女の指輪のサイズを知るために、色々努力している素敵な男性も世の中には沢山いるようですが、筆者含め周りの女性達の中では、本音を言えば結婚指輪という大事なものは自分でも選びたい!という意見も多いようです。指輪の箱だけをプレゼントして、中には「一緒に指輪を探しにいこう」と書いた手紙を入れておく、っていうのも素敵なプレゼントかもしれませんね。
予算というのはあってないようなものだと思いますが、一生持つものなので、大切にできる品質の良いものを選ぶのは大事なことでしょう。また流行でなく、年齢を重ねた自分にも似合うものをじっくり選ぶのも重要です。
恋人同士が送りあうジュエリーとはまた一味ちがった贈り物
これからも指輪をプレゼントしたり購入したりすることはあるかもしれませんが、大きな意味をもった自分の一部になるリングですから、色々な情報にとらわれて、「一般的にこうゆうものだから!」、「今はこれがはやっているから!」、「友人にこういうリングをしてるって見せつけたいから!」というような理由で選んでしまえば、時間がたてばその思い出はつまらなくなってしまいそうです。
それよりも、「結婚したらどんな夫婦に、どんな家庭に、どんな生活になるんだろう・・・。」と二人でゆっくり話ながら選んだその時間も後々素敵な思い出になるはずです。いつか二人とも年をとり、その時自分達の手はどんな風になっているのか、指輪はどんな風にその手になじんでいるのか・・・選ぶ指輪を通して二人の未来を覗くような気持ちになりながら贈る(贈られる)指輪は今までで一番素敵な買い物になるのではないでしょうか。