仲人や主賓に対して、これだけはやってはいけない3つのこと:中年おじさんの愚痴シリーズ

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写真提供:Claire Irving

十数年前に披露宴をした際、小生の勤務先では上司を結婚式に呼ぶという習慣がないために、恩師ご夫妻に仲人をお願いしました。しかし、最近の調査によると、結婚式当日に仲人をたてるカップルは1%前後で推移しているとのこと。「仲人」というのは死語になりつつあるようです。「なこうど」と読むことができない人もいるかもしれません。でも、現在でも披露宴では「主賓」はいるでしょう。親族だけの内輪の披露宴でも、伯父が主賓になることが多いようです。招待するお客様はみな大切な人たちですが、主賓はお客様を代表して最初にスピーチを行っていただくので、その披露宴の方向性を決めるといっても過言ではありません。気分よくお引き受けいただくためにはやはり、仁義を切らねばなりません。

index 目次
  1. 1. 携帯メールで依頼など言語道断!
  2. 2. メールは仮予約。足を運んで本予約!
  3. 3. 中元・歳暮はかかすまじ!

1. 携帯メールで依頼など言語道断!

冠婚葬祭にかかわることはやはり、それなりの礼儀をわきまえる必要があります。温故知新―新しい、ユニークな企画があったとしても、故きを温める必要があるでしょう。特に世代が上の人にものを頼むときには、心して仁義を切りましょう。先日、某有名会社の会長さん(古希を過ぎておられます)が血相を変えて「けしからん!」とおっしゃっておられました。話を伺ってみると、会社の30そこそこの若造が携帯メールで披露宴の主賓をして欲しいとの依頼があったとのこと、しかもたった3行で。「最近の若造は・・・・」と憤っておられました。

若い人の間ではそのような感覚はないかもしれませんが、中年以上のおじさんにとっては、本来は手書きの手紙でお伺いをたてるべきテーマです。百歩譲ってメールでも構いませんが、片手の親指だけで操作する携帯メールではなく、パソコンの前に座って両手で打ち、何度も推敲した、きっちりとした文章でお伺いをたてるべきでしょう。昨年、小生のところへも主賓として、結婚式・披露宴の参加を依頼するメールが届きましたが、きっちりとした文面で、違和感はありませんでした。そして最後に、伴侶とともに直接ご挨拶に伺わせていただきたい、と付け加えることも忘れていませんでした。まさに満点の依頼です。

レッスン1:携帯で 依頼するのは ピザだけだ!

2. メールは仮予約。足を運んで本予約!

仲人や主賓が当日欠席すれば顰蹙ものです。依頼された人は予定を綿密に調べ、その日に何も予定が入っていないこと、入らないことを確認してから返事をするものです。でもこれはあくまでも仮予約だということをお忘れなく。仲人や主賓をお願いした人に足を運んで、挨拶をすることで、仮予約が本予約になるのです。仲人や主賓も、もうこれで断れなくなります。

仲人や主賓をお願いした人から、メール等で引き受けてくださるとの返事をいただいたら、伴侶の方の予定も確認した上で、3つ以上の訪問可能予定日・時間を示し、自宅等ご指定の場所へご挨拶に伺わせていただきたい、と先方にお伝えすればいいでしょう。伴侶の方は、この日、初めて仲人や主賓の方とお会いし、次回は恐らく結婚式当日でしょう。ニコニコ笑顔を絶やさず、控えめにしておけば、きっと好印象を与えるはずです。

レッスン2:仮予約 足を動かし 本予約

3. 中元・歳暮はかかすまじ!

主賓はそれなりの祝儀を包み、披露宴席上では、新郎のご両親(もしくはそれに代わる人)が宴席の途中でご挨拶にこられた時などに、目立たないようにそれなりのお車代をそっと手渡します。主賓の年齢や立場によってお車代の金額は1~3万円程度です。小生の場合は、主賓の祝儀として5万円を包み、お車代として3万円をいただくことが多いものです。

でもこれで終わったわけではありません。新郎新婦は披露宴終了後、早い時期にお礼の品物を主賓に贈ってはいかがですか。小生の場合は12月が近かったこともあり、「クリスマスプレゼント」も兼ねて有名なケーキ屋の焼き菓子をお二人でもってきてくださいました。また、主賓であれば結婚した年、仲人の場合はお相手がお亡くなりになるまでは盆と暮れに中元・歳暮を贈るべきでしょう。「義理がすたれりゃ、この世は闇さ」という歌詞を知っている人も少なくなりました。でも年配の方はそのあたりもみておられます。ただし、無理をしてはいけません。最初に5万円のものを贈ってしまうと、翌年から価格を落とすことは難しくなります。

小生の場合、12月に結婚式・披露宴でしたので、主賓の方へは、その年に御礼と歳暮をお贈りし、翌年からは贈りませんでした。しかし、仲人をしてくださった恩師には現在も中元・歳暮を感謝の意を込めてお贈りしております。30代で結婚した当初は中元が5千円、歳暮が8千円のお品をお贈りしておりました。40代になると中元が5千円、歳暮が1万円のお品をお贈りしておりました。50代の現在は中元8千円、歳暮が1万円のお品をお贈りしております。

ご年配の方への中元・歳暮はやはり、百貨店を利用すべきでしょう。東京と大阪では異なるようですが、小生は、仲人が大阪にお住まいですので、阪急百貨店からお送りしております。東京にお住まいの方であれば、三越百貨店がもっとも無難な候補でしょう。

送る品も毎年同じものではなく、先方のご家族構成、お好みを吟味しながら考えます。小生の恩師はビールをお飲みになる方なので、当初10年ほど中元はビールでした。銘柄は先方のお好きなヱビスビール、プレミアビール、地方の地ビール詰め合わせをお贈りしておりました。最近は先方も齢を重ねておられますので、果物や素麺等の季節物にしております。歳暮では、3人おられるお子様が学生さんの頃はハムのセット等をお贈りしておりました。最近はお子様もみな独立され、ご夫婦お二人でお過ごしですので、高級佃煮セット等をお贈りしております。毎年、中元と歳暮を贈る季節になると、阪急百貨店からカタログが送られてきます。それを家内と二人でみながら品を決めますが、この恩師ご夫妻が仲人をして下さったおかげでこうして結婚でき、家族をもつことができた、と恩師への感謝の気持ちでいっぱいになります。仲人のおかげで、年に2回、今ある家族という至福の喜びをかみしめる機会をいただいているように思います。

レッスン3:披露宴 終わってからが 大変だ

Text by:米田米作

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