書類、新聞、本・・・私たちのふだんの生活の中で使っているのはほとんどが「洋紙」ですが、障子や照明などのインテリア、文具など「和紙」の人気も健在です。「洋紙」は、広葉樹、針葉樹の木材パルプなどを主原料とし、大型の紙抄き機械で大量生産されています。それに対して「和紙」は主に「楮(コウゾ)」「三椏(ミツマタ)」「雁皮(ガンピ)」という木の皮の繊維を材料にしてつくられていて、「楮」は高級な障子紙などに、「三椏」はなんとお札にも使われています。
結婚式は芳名帳や箸袋、電報や懐紙など、和紙に数多く触れる機会でもあります。書きづらそう、扱いづらそうなイメージのある和紙ですが、最近は家庭で印刷できる和紙もたくさん登場しています。温かみとやわらかさのある和紙の招待状をご紹介します。
古川紙工 「美濃和紙 江戸小紋シリーズ 和カード」
江戸の「粋」の文化を現代の和紙に施した和紙カード。カードの中紙、付属の縦封筒に岐阜県美濃市を中心につくられている美濃和紙が使われています。美濃和紙はそのきめ細かさと丈夫さで世界的にも有名で、紙としての用途はもちろん、ウェディングドレスや照明などの加工品も多く作られています。
江戸小紋シリーズの模様は、代表的な江戸小紋である鮫小紋。鮫の肌のように見えるためにこう呼ばれます。金と銀の小紋に赤い紐。縁起の良い取り合わせは結婚式の招待状にぴったりですね。
古川紙工 「美濃和紙 江戸小紋シリーズ 和カード」
カードは赤い紐がついた2つ折り
彩紙家本舗 東堂 「RAKAN招待状」
愛知県東海市の紙専門店の友禅和紙を使ったオリジナル商品。多くの色を使って絵画風の模様に染めたものを友禅模様といいます。
表紙は華やかな友禅文様を表した友禅和紙+漆黒の台紙でできていて、案内状は表紙を開く一般的な冊子式ではなく、差し込み式になっています。中紙は簀の目和紙、封筒は大礼紙、はがきはアラベール紙、シールは伊予和紙と、一つ一つの紙にこだわってつくられているのは紙専門店のオリジナル商品ならではですね。席札や席次表など同じシリーズで揃えることもでき、表紙の友禅柄も5種類あり選びやすい。
彩紙家本舗 東堂 「RAKAN招待状」
差し込み式の案内状
友禅柄は5種類から選べる
彩紙家本舗 東堂
http://www.azumadou.jp/ (外部リンク)