テレビ朝日系列で放送され、高い視聴率を獲得した木村拓哉主演 上戸彩出演のドラマ「アイムホーム」。
このドラマは、第3回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞し2004年にはNHKでも「アイムホーム 遥かなる家路」としてテレビドラマ化されました。今回のドラマ「アイムホーム」の中で、恋愛・結婚についての金言を拾ってみました。
木村拓哉ドラマ「アイムホーム」が教えてくれた理想の恋愛・結婚に大切なこと―アイムホームにみる家族の理想の姿(1)
「全部全部覚えている。わけあって離れたけど、すばるはボクの娘なんだ。」
このドラマは、主人公である家路久(いえじひさし)が、帰宅途中で爆発事故に遭遇し、そのケガで直近5年間の記憶を全て失ってしまうことから始まります。記憶を失う前は、上昇志向が強く、人を蹴落とすこともなんとも思わない冷徹な男でした。それゆえ事故後、妻の恵(めぐみ)と息子の良雄(よしお)の顔が仮面にみえたのです。しかも久は、記憶喪失の5年以上前に夫婦だった野沢香(のざわかおり)と娘のすばるのことは覚えていました。そのために彼女たちには愛情を持って接する事ができました。
第1回目には、早くもカップルとは、家族とは何かということを象徴するようなシーンが出てきます。久は誕生日を迎えた再婚後の息子、良雄と遊園地に出かけます。そこで久は、前妻の娘、すばるが不良少年グループに無理やり連れていかれる姿をみかけます。すばるは友達のために不良少年グループにお金をもって話をしに行くところでした。久は、すばるを追いかけて、不良グループからすばるを取り戻そうとします。その時に、不良グループから、すばるの何を知っているんだと揶揄されます。その時に
「全部全部覚えている。わけあって離れたけど、すばるはボクの娘なんだ。」
自分の娘と過ごした様々な思い出、好きなモノ、嫌いなモノ、一つひとつをいいながら、家族であることを宣言する久の姿をみて、すばるは久のもとに戻ろうとします。この後、久は恵が迎えにきた良雄と無事再開し、翌朝大好物であるオムライスを朝食に料理して出して出社。恵は「お父さん、やっと1つ思い出したみたいね」といい、良雄は「やった~」と大喜びしました。久は、「一つひとつ思い出していこう。そして忘れていた家族に向き合っていこう。それが今の僕には、きっと一番大切なことなのだ」と心の中で叫びます。
夫婦である、家族であるために大切なのは「思い出」とお互いのことを知っている「信頼感」
夫婦や家族は一緒に過ごす時間が多いだけ、楽しかったこと、苦しかったこと、多くの思い出が生まれるものです。その思い出を通じて、お互いの好きなモノ、嫌いなモノ、お互いの考え方などを知って、夫婦、家族としての絆が深まっていくものです。
これらの絆を深めていくためには、家族と向き合っていくことが大切なのです。それが今までできていなかったために、記憶喪失した久にとって、恵と良雄は仮面をかぶっているようにみえたのです。そしてそれは、恵と良雄を、久は心から愛していなかったという証明でもあったのです。
それがわかるのは、もう少し回が進んでからのことです。