一生の中でも一番といっていいくらい思い出深い旅行、それがハネムーンではないでしょうか?とはいえ、今や海外旅行自体はもう特別なものでもないですよね。多くの人がメジャーな場所からそうでないところまで行く時代になってます。筆者も旅が趣味なのでこんなとこまで?というところにもずんずん旅してきました。
そうすると段々自分の旅スタイルがかたまってきて、最初は緊張で心臓が爆発しそうなくらいドキドキしたトランジットや小さな町での滞在なんかにもすっかり慣れてきちゃって、、、、自分の思い一つで一箇所に長く滞在したり、またフラっと新しい場所に行ったり。最終的に一人旅が一番楽!という結論にまで至ってしまいました。旅慣れるほどに、自分のスタイルが確立してしまって、その感覚が違う相手と行く旅行は結構疲れてしまうっていうのが正直なところです。
「ハネムーン」夫婦を作る最初の旅
夫婦一緒の記憶の引き出しに―
ただ、ハネムーンで一番大切なのはこれから一生一緒にいるであろうパートナーと、「思い出を作る」旅だということ。もちろん家族や友人と行っても思い出こそが旅の一番のお土産ですが、、、。いい旅の思い出は時に夫婦の大事な、そして有効な絆になることもあると思います。何年たっても夫婦で一緒に記憶の引き出しから一緒に作った思い出を取り出し、笑いあい、話しあう、、、、それが理想じゃないでしょうか。そのためには自分一人の思い入れやスタイルばかり主張せず、お互いの違いを受け入れつつ楽しむ、という余裕も大事。筆者が見てきた素敵なハネムーンを少しご紹介しますね。
1.奥様の夢を叶える旅
筆者の友人で、奥様の小さい頃の夢を叶える旅を実現した夫婦がいます。こちらの奥様が旦那様に出会ったときに、「小さい頃に見たドキュメンタリー番組でね、人が座れるほど大きな花を見て、その花に座るのがそれから長いこと私の夢だったの」と言ったのが旅の始まりだったそう。その時は結婚するかもわからなかった二人。でも、旦那様はその話をとても素敵だと思っていたので結婚を申し込む時に一緒にその花を探しに行こう、とプロポーズしたそうです(なんてロマンチック!!)。それから二人は思い出の花について調べて、、、とうとう南洋に咲くその大きな花に座りに行ったという映画のような話。このカップル、アクティブでとっても行動的な奥様に引き換え、イラストレーターの旦那様はどちらかとインドアで旅が好きというほどでもない感じ。それでも、その花に座ってる奥様のイラストを描いてみたい、、と思って率先して旅の計画をたてたそう。旅を計画してる段階から二人ともとってもワクワクして楽しんだんですって!本当に素敵です。
2.葡萄畑の中でピクニック
ワインが好き、という共通の趣味から知り合った二人。飲み仲間から恋人へ、そして結婚。二人のハネムーンの大前提は美味いワインを飲みに行く旅。まず二人の好きなワインの産地を絞って、、(ここの土地選別は中々譲れず相当言い合ったそうです)それから色々なワイナリーに問い合わせ、訪問するのに一番いい時期や滞在方法、じっくり話しあってハネムーンに行ったのは結婚式から一年後だったそう。イタリアの田舎で作ってるビオワインのワイナリーを訪ねる旅へ。時期は葡萄の収穫期。小さな家族でやっているワイナリーに直接滞在、ほんの少しだけ収穫のお手伝いも体験させてもらって、そのファミリーと一緒に葡萄畑の真ん中食べたでパンと生ハム、チーズと美味しいワインの素朴なランチは今までの旅史上で最高の思い出になったそうです。今でも夫婦で仲良くなったそのワイナリーと親しく連絡を取り合い訪ねたりしてるとか・・・。ハネムーンがきっかけでまた新しい世界とつながるってすごいですよね。
3.白川郷で囲炉裏を囲む
国際結婚の夫婦のハネムーン。イタリア人の旦那様と日本人の奥さん、それぞれのご両親とで岐阜県にある世界遺産、白川郷の合掌造りのお宿に。夜になると幻想的な山間には雪が降り始め、静かな里の宿で囲炉裏を囲んで皆で食べる滋味あふれる食事・・・。うーん、日本昔話そのものですよね(想像するだけであのエンディングソングが・・・)。イタリアの人々には映画か古い伝説の中にいるようにアメージングな体験だったようです。旦那様のご両親は翌朝、雪の白川郷の佇まいの美しさに絶句し感極まって涙さえ流していたとか。もちろん外国の方ならずとも、日本人だってもしみじみと日本の美しさに浸ることが出来る世界遺産。国を超えて全く違う文化を家族単位で共有でき、本当に有意義なハネムーンだったそうです。
全く違う個性を合わせて一緒に作るハネムーンの例。こんな素敵な旅行をしたら成田離婚なんて言葉はきっと無縁なはず。当たり前ですが、結婚とは違う人間同士が一緒に暮らす、という行為です。どうせなら違いを楽しめなければつまらない、違うからこそ色んな側面を見ることができる・・・。そう思いませんか。お互いの感動すること、大切な感覚、それからお互いを喜ばせたいという想いで作る旅は一生の宝物になるでしょう。どうぞ楽しみながら素敵なハネムーンを作ってみてください!