1. 「親族紹介」とは?
「親族紹介」とは結婚式の当日にお互いの親族を紹介することです。二人の結婚を機にこれから親せき同士としてお付き合いすることになるので、お互いの親族の顔や関係を知っておくよい機会になります。お互いの親族同士が集まる機会は少ないのでしっかり挨拶し、礼儀正しく振る舞いましょう。
2. いつ、どのように親族紹介をするか?
挙式が終わってから披露宴までの待ち時間に控室に戻って行うのが一般的。新郎新婦は立ち会わずに挙式後、披露宴開始までの準備の間(ふつう30分程度の間の時間がある)に10分ほどで行います。まれに挙式の前に行い親族集合写真を撮ることもありますが、挙式前に新婦の花嫁姿を披露することになってしまうデメリットもあります。会場の準備のタイミングや動線によって異なりますので、会場担当者の指示に従いましょう。
親族紹介は基本的には親族控室で行います。神殿式の場合は神殿で、レストランウェディングなら集合写真を撮る際に行うこともあります。
親族紹介の形式は、主に新郎新婦の親が一人ひとり紹介していくパターンと、各自が自己紹介していくパターンの二つがあります。カジュアルな少人数スタイルの結婚式であれば、新郎新婦が自分で親族を紹介することもあります。
新郎新婦は親族紹介の際、立ち会っても立ち会わなくてもどちらでもかまいません。立ち会わない場合は親族紹介が終わった後、新郎新婦が控室に出向いて親族一人一人に挨拶するという方法もあります。紹介の方法は両家でそろえた方がいいので、いつ、どのような方法で紹介するのかあらかじめ打ち合わせておきましょう。
3. 誰が進行役をやるか?
新郎と新婦のそれぞれの父親か母親が進行役になります。親がいない場合は、親族の代表として誰かに進行役をお願いしましょう。新郎新婦が自分たちで紹介するのでもOKです。仲人(媒酌人)を立てている場合は、仲人も同席します。最初に仲人がお祝いのあいさつとともに「新郎のお父様(またはお母様)の○○様よりご親族のご紹介をお願いします。」と言ってバトンを渡します。
4. 親族紹介の流れ
- 血縁の近い順および年齢順に並びます。
- 新郎側から、進行役が血縁の近い順に、「氏名」と「新郎との続柄」を一人ひとり紹介し、紹介された人は「よろしくお願いいたします。」と言って一礼します。
新郎の父 「○○の父、△△でございます。これより親族の紹介をさせていただきます。まず私の隣が○○の母、□□でございます。」
新郎の母 「母の□□でございます。よろしくお願いいたします。」
新郎の父 「続きまして新郎のおじで私の兄にあたります、○○○○でございます。」
新郎のおじ 「どうぞよろしくお願いいたします。」
全員紹介したら
新郎の父 「以上でございます。幾久しくよろしくお願い申し上げます。」
新郎親族一同 一礼。
新婦側の親族紹介へと続きます。
5. 親族紹介の順番
基本的には血縁の近い順、年齢順に紹介します。
新郎の親 → 兄弟姉妹とその配偶者 → 父方の親族 → 母方の親族
新婦の親 → 兄弟姉妹とその配偶者 → 父方の親族 → 母方の親族
という流れになります。
紹介の順番例
- 父
- 母
- 兄
- 兄の妻
- 姉
- 姉の夫
- 妹か弟
- 父方の祖父母
- 父方のおじ・おば
- 父方のいとこ
- 母方の祖父母
- 母方のおじ・おば
- 母方のいとこ
6. 親族紹介のポイント
- あらかじめ進行役は親族紹介の順番、名前、続柄を書いたリストを作って持っておきましょう。
- 進行役よりも年上であっても敬称は省略します。
- 「○○のおじ」「○○のおば」では分かりづらいので、両親との続柄も言い添えると分かりやすくなります。例えば、「○○の伯母で私の姉にあたる△△です。」など。親族が多い場合や親族同士の付き合いが深い場合などは名前と続柄を書いた紹介シートを配る場合もあります。
- いとこの場合は、「○○のいとこで、△△の長女の○○です。」などと家族関係とともに紹介すると分かりやすくなります。
- 紹介された人は一言だけ「よろしくお願いいたします」と挨拶をします。時間に余裕がある場合は、「今日は○○県から来ました。」「○○君が子どものころはよく遊びました。」など一言加えてもいいですが、スピーチや長い自己紹介はNG。
- もし欠席者がいる場合は、「新郎の妹○○は出産のため出席できませんでした。」など一言理由も添えておくと○。