芸能人の結婚報告などでよく聞く言葉、できちゃった婚。最近ではおめでた婚や授かり婚、マタニティ婚などともいうそうです。避妊もせずにセックスをして、その結果妊娠して、結婚に至った、となんだか、悪い子の代名詞のようにいわれるイメージもありますが、果たしてそうでしょうか?不妊治療を経験した私からみれば、経済的な心配さえなければ、これは素晴らしいことだと思います。
できちゃった婚はラッキー?
高齢出産はリスクをきちんと考えて
女性の社会進出が進んできたこともあって、初婚年齢が高くなる傾向があります。大学を卒業して大企業に入社した女性であれば、ある程度キャリアを形成した30代で結婚するケースも増えてきました。そうなると、初産の年齢が35歳を超える「高齢出産」ということも珍しくなくなってきました。
「高齢出産」となった時に、リスクが高まるのは、早産や低出生体重児出産(かつては未熟児と呼ばれていた)です。今では医療が発達した事で、早産や低出生体重児出産でも問題なく成長することがほとんどですが、そのようなリスクがあることを十分に理解した上でそのリスクを最小限に抑える努力が必要です。また、高齢出産では、ダウン症候群の子が生まれる確率もぐんと高まります。そのようなリスクを考えると、若いうちに初産を迎える「できちゃった婚」は、むしろラッキーなことだといえるでしょう。
不妊治療は、財布だけではなく心にもダメージを
高齢出産の前に、晩婚カップルが通うのは、妊活と呼ばれる不妊治療です。「アナと雪の女王」日本語版の主題歌「ありのままで」を歌った松たか子さんが、芸能界を産休したことで話題となった妊活ですが、保険適用や補助金が整備されつつあるとはいえ、月に何回も通院して、その都度男性はもちろん、女性にも身体の負担をかけてしまいます。
しかも高齢になればなるほど、妊娠する成功率は低くなってしまいます。そうすると、財布だけではなく、心の方にもダメージをおってしまう人がいるようです。女性の中には、意地になってしまって、治療に熱中してしまうあまり、男性側の気持ちがなえてしまい、夫婦仲が悪くなってしまうケースもあります。そうなってしまうと、何のための不妊治療なのかわからなくなってしまいますね。
自然を受け入れる勇気を
「子どもは授かりもの」といわれます。戦国時代の武将のように、嫡男をつくるために結婚をするというような人は、現代ではほとんどいないでしょう。また、できちゃった婚で、経済的に問題がないのであれば、それを受け入れて、夫婦二人で結婚生活を頑張っていく方が、私としてはいいように思います。
人生ですから、全てが計画通りにはいきません。その時を自然に受け入れていく勇気をもつことも大切だと思います。