招待状は結婚式の2~3ヶ月前にゲストへ送付します。印刷した宛名書きでも構いませんが、手書きの方がゲストへ真心が伝わるのでおすすめです。しかし宛名書きは普段書きなれない筆ペンを使うので、上手に書きづらいですよね。より美しく宛名を書くコツをチェックしましょう。
手書きしたい!招待状の宛名・差出人の書き方と美しく見せるコツ・ポイントを伝授
1. 宛名書きの書き方と基本の書式・レイアウト
字の大きさ
字のバランスには注意しましょう。ひらがなは漢字よりも少しだけ小さめに書くと、バランスが整って見えますよ。宛名書きは名前以外にも、郵便番号や住所を書きますが、それぞれの文字の大きさにも気をつけましょう。文字のサイズは大きい方から、次のような順番で書くと、メリハリが付いて美しく見えます。
名前(連名)>住所の一行目>住所の二行目>郵便番号
縦書きのレイアウト、横書きのレイアウト
封筒の種類には、和封筒(縦が長い)と洋封筒(横が長い)があります。縦が長い和封筒の場合は、宛名・差出人とも縦書き、横が長い洋封筒の場合は、宛名・差出人とも横書きにします。
- 切手は左上に貼ります。
- 番地は漢数字で書くと美しく見えます。
- 切手は右上に貼ります。
- 番地は算用数字の方が見栄えが良くなります。
名前は中心にレイアウトし、大きく書く
名前は封筒の中心にレイアウトしましょう。住所が長く二行になる場合は、中心よりも縦書きの場合は少し左側に、横書きの場合は少し下側にレイアウトします。住所よりも一文字下げて、大きく書きましょう。また縦書きの場合は、宛名を書いてから住所を書くと、手で墨がかすれません。
宛名書きのルールもチェック!
家族を招待する場合は、家族全員の名前を連名で書きます。ただし、ご夫婦とお子様を合わせて4人以上のときは、ご夫婦の名前を連名で書いた後に、お子様の名前を「御家族様」とまとめて書くのが一般的です。
会社の上司や取引先の方などへ、会社へ招待状を郵送する場合は、「会社名・相手の肩書・名前」を書きます。会社名は正式名称で書き、株式会社も(株)と省略しません。「〇〇社長様」のように、肩書に“様”を付けると二重敬語になるので注意しましょう。肩書は昇進や異動などで変わりやすいものです。間違えのないように、しっかり確認してから書きましょう。
先生宛てに書く場合の敬称には、「様」でも構いませんし、「先生」や「教授」も良いでしょう。努め先の学校へ送る場合は、「校長 〇〇様」と肩書を入れた後に名前を書きましょう。
手渡しする場合は、住所の記入は不要です。もっというと記入しないほうがよいでしょう。手渡しなのに住所が書いてあると、「最初は郵送するつもりだったのかな?」と会うついでに渡したと思われる可能性があります。
住所は名前の右側にある余白の中心に書く
住所は、縦書きの場合は名前の右側にある余白の中心に、横書きの場合は名前と郵便番号の間にある余白の中心に書きます。長いときは二行にし、二行目は住所の一行目の最初から二文字下げて書くと整って見えます。また、住所の末尾は宛名の「様」の位置よりも長くならないように書きましょう。
まっすぐに書く
それぞれの文字が綺麗に書けていても、まっすぐに書けていなければ美しく見えません。斜めになっていないか文字の位置を確認しながら、慎重に書きましょう。
差出人の書き方
差出人は印刷しても構いません。時間に余裕のある方や、より気持ちを込めた招待状を作りたい方は、差出人も手書きに挑戦しましょう。
封筒の裏面には差出人の住所と名前を書きます。招待状を新郎新婦と両親連名で書く場合は、主催者の住所と名前を書きます。また、新郎新婦が同居しているならば、住所はひとつの表記で構いません。新婦が既に入籍済みの場合は、名前は新姓で書き、名前の後に(旧姓〇〇)と表記しましょう。
封筒のフタが必ず右側になるように、気を付けます。縦書きの場合は、上をそろえて書くと美しく見えます。
封筒のフタがない方の下部へ、差出人の住所と氏名を書きます。住所と名前を、それぞれ中央にそろえて書くとバランスがよく見えます。
切手も丁寧に貼る
宛名書きが済んだら、最後に切手を貼ります。丁寧に文字を書いたので切手も気を抜かずに、まっすぐ剥がれないようにしっかりと貼りましょう。縦書きの場合は、左上、横書きの場合は右上に貼ります。貼る切手は、なんでもよいわけではなく、「慶事用切手」を貼るのが通常です。郵便局で購入できます。招待状の中に入れる返信用はがきにも慶事用切手を忘れずに貼りましょう。
郵便料金に要注意!返信用も必ず事前チェックを
気を付けて欲しいのが、招待状のサイズと重さです。定形郵便物のサイズで、封筒の重量が25gまでならば、82円切手で届きますが、26~50gまでは92円切手が必要です。50gを超えると定形外郵便物となり、140円以上がかかります。招待状には、地図や案内状、返信用はがきを入れますので意外と重くなることも。重量オーバーで郵便局から送り返されて作り直しにならないように、郵送する前に重さを測りましょう。重量オーバーにならないか心配な場合は、郵便局で測ってもらうと安心です。
また、中に入れる返信用はがきのサイズと重さにも要注意です。特にオリジナルの返信用はがきにした場合は、事前にサイズと重さをしっかりチェックしましょう。通常は62円切手で届くはがきですが、62円で送れるはがきは、長辺が最大15.4cm、短辺が最大10.7cm、重量は2~6gに収まっている場合です。そのサイズを超える場合は手紙と同じ扱いになり、82円以上が必要になります。ゲストに切手の過不足金を払わせる事がないように、必ず事前にチェックしてから封入しましょう。
郵便物のサイズと重さ、料金については郵便局のこちらのサイトで必ず最新情報を確認してください。
2. 美しく書くためには、「姿勢を正し」、「丁寧に」
宛名書きで一番大切なのは、結婚式へ招待するゲストへ向けて、心を込めて書くことです。姿勢を正し、一文字ずつゆっくり丁寧に書くよう心がけましょう。焦って宛名書きすると、誤字脱字があったり、墨がかすれたり、宛名が斜めに乱れて雑な印象を与えます。ゆとりを持って招待状の準備を進めましょう。
3. 余裕があるなら練習しよう
筆ペンは普段書き慣れないため、上手に書きづらいですよね。招待状の作成までに余裕があるなら、ぜひ筆ペンの練習をしましょう。書けば書くほど上達するはずです。
筆ペンは結婚後も冠婚葬祭や年賀状など、ここぞという場面で使います。美しい字が書ける女性は、素敵に感じられます。
また筆ペンにもさまざまな種類があり、書き心地は異なります。いろいろな筆ペンを練習で試せば、自分が書きやすい好みの筆ペンが見つかるかもしれませんよ。
4. 字に自信が持てない場合は
「自分の字には自信がないけれど、手書きの招待状がいい」という人もいるでしょう。両親やきょうだいなど、身内に字の上手な方がいる場合は、お願いするのもひとつの方法です。お願いする際は、無理矢理押し付けることのないように、誠意をもって頼みましょう。また、始めに要望をしっかりと伝えて、後からの書き直しがないようにすることも大切です。都道府県名を省略せずに書く、裏面の差出人に合わせて横書きにする、など具体的に伝えましょう。
身内にお願いできない場合は、思い切ってプロの筆耕業者に依頼する方法もあります。費用はかかりますが、経験豊富な筆耕者が美しく仕上げてくれますよ。出費をできるだけ抑えたい方は、上司や年配の方の宛名書きだけ依頼し、友人の宛名は自分で手書きするといいでしょう。忙しくて手書きをする時間のない花嫁さんにもおすすめです。