レストランウェディングのニーズがますます高まっています。一般的にレストランはホテルや式場に比べて小規模なため、参加者全員が近距離で一体感となってお祝いができる、肩の力を抜いたアットホームなパーティーが開催されるなどで人気上昇中。また敷居が高くない、持ち込みが自由、お客様一人一人に目の行き届いた温かいおもてなしができる、といった点も支持を得ている理由のようですが、最大の利点はお料理に優れているということです。

温かい食事を出せる、ゲストの食の好き嫌いを反映できるというレストランウェディングならではの長所を踏まえながら、ウェディングに相応しいレストラン選び方や気をつけたいことを、この2年の間に結婚した女性たちの意見からピックしてみました。

「一番のお勧めは、新郎新婦の思い出のレストラン。プロポーズされたレストランは、彼が昔から記念日に使っていたという、思い出が溢れるところだったので、ウェディングも自然に決まりました。ゲスト一人一人の好みを反映したり、進行に合わせて料理を出してくれ、また特別のオリジナルメニューもサプライズで作ってくれたり。感動が倍になりましたね。もちろん、結婚記念日には二人揃ってレストランで食事を楽しみます。」(28歳・メーカー勤務)

「彼の先輩が懇意にしているレストランで面談した時に、小さな子供を預ける施設や、新郎新婦の控室がないのが気になりました。正直にそのことを伝えると、個室を控室にしてくれたり、近所付き合いがあった隣のパン屋さんがたまたま休日だったので、パン屋さんを臨時の託児所にしてもらって、店のスタッフで育児経験者が子供を見てくれるなど、ニッチな要望も前向きにクリアーしてくれました。」(29歳・教育関係者)

何かしら縁のあるレストランを選ぶと、いろいろな特典がついています。これは新郎新婦の人脈のたまものでしょう。では、ウェディングに相応しいレストランが見つからない場合は、どうしたらいいでしょうか。

「候補のレストランがあったものの、規模の問題や予算の関係で、折り合いがつかなかくて、困っていました。そこでホテルの中にあるレストランに交渉したところ、予想外にリーズナブル。嬉しかったですね。品格もあったので、彼の高齢の両親も喜んでいました。ホテルや式場のレストランって、意外に穴場かもしれません。」(33歳・マスコミ)。

さてウェディングの演出も、式場よりレストランの方が自由で融通が利くようです。あるウェディングプランナーの思い出深いエピソードを紹介しますね。

「新郎が大学の山岳部だったので、クラブのOBたちが揃って『山男の唄』を合唱した演出が凄かったです。二階建てのレストランで階段から新郎新婦が降りてくる時に、壁にたき火のCGを映し出した階段の下で、山岳部のOBが肩を組みながら、合唱したんです。壮大でした。レストランウェディングならではのオリジナルな演出。空間を上手に使っていたケースです。」

ひところは、料理の素晴らしさばかりが目についたレストランウェディングですが最近では様々なニーズを反映しながら、思い出作りに貢献しているようです。オンリーワンの魅力が、サービスの多様化でさらなる進化を遂げています。