キリスト教の挙式での誓いのキスは最高のクライマックスの1つ。カメラマンにも最大のシャッターチャンスです。ふたりで結婚式のアルバムを開くとき、誓いのキスの場面はその時の熱い思いが蘇り新たに愛情を感じる1枚でもあるでしょう。
多くの新郎新婦が気合の入る誓いのキス。しかし、大勢の面前でキスをするのはとても緊張しますし、照れくさいもので、うまくできないのではと不安に思う場合もあるでしょう。ここでは、きれいに見える誓いのキスの仕方、恥ずかしがりやのふたりのための誓いのキスのアイデアをお伝えしますので、参考にしてください。
そもそも「誓いのキス」は何のため?
愛する人にキスをする。それは自然すぎるほど自然な行為です。しかし、そもそも人はなんのためにキスするのでしょうか。それには様々な説があります。
1つはそれが本能だから、気持ちがいいから。また、それが愛情の証として習慣化された行為だからという説もあります。キスは万国共通と思われていますが、しかし、実はアフリカのソマリ族、ニュージランド、タヒチの人々でキスをしない人たちがいるそうです。日本人も一般的には他人の前でキスはしません。しかし、欧米の人の多くは他人の前でキスすることも当たり前です。これは習慣の違いといえるでしょう。
他にも、キスによって人間は遺伝子的に相応しいお相手か確認しているという説も。人はより丈夫な子をもつために、自分と異なる免疫システムをもつお相手をフェロモンで嗅ぎ分け、そういう相手に惹かれるとか。鼻からたくさんのフェロモンが発散されるので、ふたりの鼻が近づくキスはそれを嗅ぎ分けるのにうってつけというわけです。
ところで、結婚式においての「誓いのキス」ですが、キリスト教式での挙式の場合、宣言した誓いの言葉を封印するという意味があるとのこと。だから、一般的にマウスtoマウスなわけです。
また、もっとストイックに結婚という契約が成立した証。お互いの魂を分かち合うため。魔除け……など、諸説あります。
参照:
誰でもできる!映画みたいな口づけをする方法
定番ですし、参列者の期待もありますし、恥ずかしいけど、マウスtoマウスでの誓いのいキスはやっぱりしておこう。そう思うカップルが多いのではないでしょうか。しかし、一瞬ではありますが、挙式での最大のクライマックスで、最高のシャッターチャンスですから、映画みたいに素敵にきめたいところ。見せる!ためのマウスtoマウスのポイントをお伝えします。
ポイント1 練習は本気で挑む
一生に一度、家族、親せき、友達の前で、カメラマンがカメラをかまえるそのときにキスをするという体験は結婚式以外にはあり得ません。この状況は本番でしかありませんので、ほとんどの方がこの稀有な体験に緊張します。そこで、気持ちだけでも本番だと思って本気で練習をしておく。誓いのキスの真似事ではなく、本番ですべきものを何回かしておくと良いでしょう。それでも、緊張はすると思いますが、事前に練習をしておけばずっと安心感があります。
ポイント2 互いの身体を接近させてキスする
キスする際に新郎新婦の距離があると、その分、顔だけを不自然に接近させてキスすることになり、横から見てきれいなキスシーンに見えません。男女ともに唇を突き出してキスするようなスタイルになることは避けましょう。ふたりの間はできるだけあけないことが大切。そのほうがキス自体しやすいはずです。
ポイント3 キスはゆっくり。頭の中で5まで数えて
緊張しているからといって、チュッとだけして、さっさと終わらせてはだめ。それでは、いくらプロのカメラマンでも写真がとりにくいです。一生に一度の、最高のキスシーンを撮ってもらいたいのなら、焦らずキスはゆっくりと。頭の中で5まで数えると十分なシャッターチャンスとなるはずです。
ポイント4 厳かに、ニヤニヤしない
向き合って、人前でのキスですから、照れくささのあまり思わず笑ってしまうこともあるようです。しかし、傍から見ていて、ニヤニヤしてしまうと雰囲気はぶち壊しで、格好の良いものではありません。これからふたりで共に歩んでいく人生を思い厳かに挑みましょう。
ポイント5 花嫁は姿勢よく、しとやかに
いつもはお互い抱き合って情熱的なキスを交わし合っているふたりであっても誓いのキスだけは、儀式らしさにこだわるようにしましょう。花嫁はお腹の辺りに手を置き、あごを少し上げて仰のいで姿勢よく、目を閉じてしとやかにキスを受けると、美しく見えます。
ポイント6 新郎新婦、手をつなぎ合ってキスもおすすめ
向かい合ってお互い手をつなぎ合うと、気持ちも落ち着きますし、体の距離も自然に近づき見た目的にも仲睦まじくかわいらしく見えます。
恥ずかしがり屋のふたりのための誓いのキスのアイデア
人前での唇にキスはどうしても恥ずかしい。緊張してしまってうまくできそうもないけどどうしよう。なかにはそういう方もいるのではないでしょうか。キス自体、実は絶対にしなければならないという決まりはありません。キリスト教の方でない限り、プランナーの方に省きたいと提案することも可能です。しかし、それでも何らかしらの形で誓いのキスをしておきたいという方は以外のようなアイデアはいかがでしょうか。
1. 新婦の額にキス
キスは実はする場所によって意味が違います。唇は愛情ですので、やはり結婚の誓いには相応しいと言えます。子供やペットの額にキスする人は多いですが、額は祝福・友情の意味があると言われているようです。結婚のキスとしては若干情熱が足りないかもしれませんが、新郎のほうが新婦よりもある程度身長が高い場合、見た目的には絵になります。
2. 新婦の頬にキス
頬へのキスは親愛・好意を意味します。頬にキスする際は新婦の左の頬に。そうすると、新婦の表情がきちんと見え、写真もとてもきれい。頬へのキスは、新郎も緊張しにくく、新婦がきれいに見えやすいのでおすすめです。
3. 新婦の手にキス
交換したばかりの指輪をした新婦の手にキスをするのもすてきです。手の甲のキスは敬愛・尊敬の意味。王子が姫にするように恭しくしてみてはいかがでしょうか。
4. ブーケで口元を隠して口づけ
他の部分にキスもいいけど、やっぱり誓いのキスは唇にしたい。でも、緊張してしまいそうで自信がない。そういう新郎新婦におすすめなのが、新婦が手にもったブーケで口元を隠しての口づけ。ふたりの表情は見えないのですが、写真映えはしますのでおすすめです。
5. 誓いのハグ
どうあってもキスは恥ずかしい。でも、誓いの気持ちを形で表したい。そういう恥ずかしがりやさんは、誓いのハグにしたらいかがでしょうか。ギュッと抱きしめあえば、お互いの体温を感じて安心し、幸せに思えますし、見ているほうも微笑ましいです。思わず気持ちが高まって自然にキスをする新郎新婦もいるのではないでしょうか。
皆さんにぴったりな誓いのキスは見つかったでしょうか。今回取り上げさせていたように、誓いのキスも、形は人それぞれ。映画のようなベストショットにならなくても、後から振り返れば必ず楽しく幸せな心暖まる思い出になると思います。