ライフスタイルが多様化するなか、夫婦の形も多様化しています。2015年の厚生労働省の人口動態調査によると、夫婦の年齢差として最も多いのは同年齢から1歳差の夫婦ですが、自由な恋愛や結婚に躊躇のないこのご時世、かなり年齢差のある相手との結婚を考えている方、実際にしている方も多いことでしょう。
しかし、年齢差のある結婚は離婚率が高まるというデータも。ここでは、年の差結婚が離婚しやすい理由を踏まえ、うまくいく夫婦の特徴を取りあげます。
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アメリカの統計では年齢差があればあるほど、離婚率がアップ
どんな年齢差でも離婚はありうるわけですが、夫婦の年齢差と離婚率の相関関係にあるのか、アメリカのエモリー大学で調査を行っています。2014年のその調査で対象になったのは、3,000人の最近結婚、離婚した夫婦。その調査によると、同年齢の夫婦に比べて、年齢が5歳以上で離婚率が15%アップ、10歳以上で39%アップ、20歳以上ではなんと100%近くアップしています。つまり、年齢差が開けば開くほど、リスクが高まるという結果でした。
このデータはあくまでアメリカでの調査ですので、必ずしも文化の違う日本でそっくり当てはまるわけではないと思います。しかし、年齢差が結婚生活に大きな影響を及ぼすことがありうる1つの資料として無視はできません。
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年の差夫婦が離婚しやすい理由は?
では、年の差夫婦が離婚しやすいのは何故なのでしょう。実際に年の差夫婦が抱く不満から探ってみます。
相手の老いに耐えられない
年の差結婚を決意したとき、周囲から少なからず言われることは「いいのは今だけ」という言葉。例えば25歳と45歳と結婚したとして、5年後、30歳と50歳になります。自分が若いのに、相手は初老の年齢になるわけで、外見、体力の衰えが嫌になることも少なくないそうです。恋愛をして、結婚したいと思っている時はいいのかもしれませんが、恋心が落ち着いて、相手を冷静に見たとき、少なからず後悔する場合もあるのでしょう。
若いほうがその若さ故に、問題が起きるとすぐ逃げ出す
年の差結婚の場合、年齢が上のほうは30歳以上でも、相手は20代前半以下であることも少なくありません。若いほうは若さ故にやり直しがきくと思っていますので、結婚生活で問題が起こると、わりとすぐに見切りをつけてしまうことも少なくないようです。結婚を親が反対していた場合は、離婚を後押しする場合もあります。
相手の前歴が問題になる
年の差結婚は、年齢的に離婚経験者も少なくないです。その場合、前の結婚で子供がいれば連れ子がいる、慰謝料、養育費を支払っているといことがあります。いざ生活をしてみると、その負担は思ったよりも重いということも。また、再婚でなくても、年齢の高い相手の場合、譲れない生活スタイルがあったり、既に持ち家がありそこから移動できなかったりと制約があるケースも。それが重みになることも少なくありません。
高齢のため、妊娠が困難になる
女性にしても、男性にしても、年齢が上がれば上がるほど、妊娠は難しくなってしまいます。また、自分の年齢を鑑みて、子供の将来を考えて子供を希望しない方もいるでしょう。子供のことが離婚の原因になることも少なくありません。
若い相手に対して支配的になったり、束縛したりする
年齢差がある相手は精神的にも経済的にも余裕があり、頼りになる一方で、相手を子供扱いしたり、時には支配的になったり、束縛したりすることもあるようです。かつてはおしどり夫婦として有名だった三船美優さんと高橋ジョージさんのケースでもそのことが問題になったようでした。確かに老いていく自分と比べて、妻は若くて魅力的となると、愛してるが故に少なからず心配になり、そのようなことになってしまうことは考えられます。
今は収入が高くても、年上の場合、定年になるのが早い
特に男性の年齢が上の場合は、今現在は収入が多いことが多くても、その分、定年に達する年齢は近いため、わりとすぐに年金生活ということになりかねません。そうなると、収入は激減しますし、夫が家にいる時間が長くなり、それがストレスになりやすいようです。
年の差夫婦でうまくいく夫婦の特徴
年の差があることは少なからず、結婚生活の継続を困難にする場合はあるようですが、一方で、年の差が離れていても幸せな夫婦も多いです。実際の例からうまくいく年の差夫婦の特徴を取りあげます。
お互い性格が穏やか
うまくいっている夫婦は相手のことを穏やかと表現しているケースが多いです。特に男性が穏やかである場合は、衝突することがかなり減るようで、お互い一緒にいて心地良く、楽しくすごせます。性格ですので、穏やかでない場合直しようはないかと思いますが、大きな問題でなければ相手の悪いところに目をつぶり、できるだけ笑顔ですごすということが大切なのではないでしょうか。それは、年齢差に関わりなく、同じことがいえそうです。
普段から年齢差を感じない
自分達は年齢差があるけどうまくいっていますという夫婦は、「年齢差は感じない、ギャップはない、違和感なし」と言っている人がとても多いようです。世代の違いを感じず、同年代のように感じるということでしょうが、そういう場合は、共通の趣味があったり、話題も多かったりと、共有する世界が多いという特徴があります。また、年齢の高いほうが若々しく、低いほうが落ち着いた雰囲気、というカップルであることが多いようです。
年齢差故のメリットをいかしている
年齢差故のデメリットを上記しましたが、年齢差があるというのはデメリットだけではありません。実際にはメリットもたくさんあります。たとえば、年齢の高い相手は包容力があり、低いほうを優しく受け止めてくれることも多いです。そうした点で相手に頼もしさを感じる方も少なくないでしょう。また、年齢差があれば、それぞれ趣味や話題が異なることもありますが、それは自分の知らない世界を知るきっかけになるともいえます。このように、年齢差をメリットとしていかしている夫婦も多いのです。
夫婦対等である
年齢差があればあるほど上下関係は生じやすいのは確かですが、だからこそ、対等を意識している夫婦もうまくいくようです。それは精神的なものもありますし、家事、育児の分担など生活面もそうでしょう。
今回、年齢差のある夫婦について調べてみて、年齢差があるからこそ悩んだり、ためらったりする方が多い一方で、年齢差のある相手とより良いパートナーシップを結べている方も少なくないことが分かりました。うまいくパターンは1つではなく、この他にもあると思いますので、自分達ならではのものが見つけられればいいですね!