結婚式の会場を花で飾る「会場装花」。挙式場や披露宴会場を華やかに彩るウェディングフラワーは、どんなコーディネートにしてもらうかプランナーやフローリストと相談しながら決めていく、結婚式の準備の中でも最も楽しい時間の一つです。しかし一方で、会場をもっと華やかに、ゴージャスに、と追加していくと見積もりの中でももっとも費用がかさみがちな項目でもあります。費用を抑えながらも工夫しながら統一感のあるおしゃれな会場装飾を目指すポイントをご紹介します。

1. 装花を飾る場所は?―テーブルや受付まわりなど

装花が必ず必要な場所はメインテーブルとゲストテーブルの2か所です。新郎新婦が座るメインテーブルは常にゲストから見られるポイントなのでここはボリュームを出して華やかに装飾したいもの。さらにゲストテーブルの中央と、その他に必要に応じてキャンドルや席札、グラス(グラスフラワー)などをテーブル周りを飾ります。また、エントランス受付(受付テーブルの上やウェルカムボードのまわり)椅子(チェアフラワー)マイク(マイクスタンドや司会者のマイク)ケーキやケーキナイフに花をあしらうことも。会場によっては、化粧室廊下階段の手すり控室入口に装飾することもあります。

2. 会場装花を決めるポイント

以下のポイントで、打合せの際にネットや雑誌など資料を持参するのもいいですね。

  • どんな色調か?(パステルカラーか鮮やかな色か、暖色系か寒色系か?)
  • どんなカラーでまとめるか?イメージカラーは?(ピンク系、赤系、ブルー系、イエロー系、パープル系など)
  • どんな雰囲気にしたいか?(かわいい、シック、ポップ、ナチュラル、和風、大人っぽくシック、アンティークなど)
  • 料理(和食、洋食、中華)に合うか?
  • 会場(天井の高さや壁の色、テーブル&椅子のテイスト)の雰囲気に合うか?

3. 会場装花の相場と費用を抑えるポイント

3-1. 会場装花の相場

会場装花の相場は、

  • メインテーブル 3万~10万
  • ゲストテーブル 4000円~1万円×テーブル数
  • その他必要に応じて飾る場所 5万~10万円

程度で平均18万円程度といわれています。最初の見積もりは最低限の装花なので、ほとんどの場合、最初の見積もりの会場装花では足りず値上がりしてしまいます。最初に会場装花の予算を決めておきましょう。

3-2. 会場装花の費用を抑えるポイント

ずばり、装花にかける費用をおさえるポイントは以下です。

  • 会場装花の予算を決めておく。
  • 花のカラーや色調だけ指定して花の種類は指定しない。花屋やフローリストに任せて、その季節に手に入りやすい花(旬の花は安い)から選んでもらう。
  • 花ではなくグリーンを多めにして活用する。
  • 造花、キャンドル、テーブルライナー、ナプキン、バルーンなど生花以外のアイテムを活用してボリュームや華やかさを出す。

4. 季節別の花リスト

4-1. オールシーズン

1年を通して手に入れやすく、色のバリエーションが豊富で会場を華やかにするバラを中心に他の花と組み合わせることが多いです。

カラー、ゼラニウム、ユリ、バラ、ダリア、ガーベラなど。

4-2. 春(3月、4月、5月)

ピンク、イエロー、パープルなどの明るく淡い優しい色合いの花が多くなっています。チューリップはもともと値段が高めの花なので、開花時期や色、値段を確認しましょう。和婚ならサクラも素敵です。

ガーベラ、チューリップ、スイートピー、ミモザ、ライラック、マーガレット、ネモフィラなど。

4-3. 夏(6月、7月、8月)

見た目からも涼しくなるように寒色、ブルー系やホワイト系の花がおすすめ、グリーンをたくさん入れてもフレッシュな雰囲気になります。会場や時期によってはヒマワリも○、いろいろな種類のヒマワリだけをMIXしても。ローズマリー、ミント、バジル、ゼラニュウム、オレガノなどのハーブをふんだんに使ったコーディネートや小花中心のナチュラルなアレンジも夏の結婚式におすすめ。

マトカリア、ローズマリー、ミント、バジル、ゼラニュウム、オレガノ、クラスペディア、カスミソウ、ソリダスター、アジサイ、ヒマワリ、アイリス、、スズラン、ラベンダー、デルフィニウムなど。

4-4. 秋(9月、10月、11月)

ピンクなどのパステルカラーも深みのある暖色(黄色、オレンジ、赤)もどちらでもOKな季節。花材の値段も下がって装花を楽しめる最高のシーズン。実ものやフルーツを積極的に使えるのも秋ならでは。

ダリア、コスモス、キキョウ、マリーゴールド、アスター、ローズヒップ、シンフォリカルポス、フォックスフェイス、パンプキンなど

4-5. 冬(12月、1月、2月)

シルバーやゴールド、赤(深紅)など鮮やかな色合いのお花で明るい空間を目指しましょう。12月のクリスマスシーズンなら「白」「赤」「緑」のカラーでまとめるのもいいですね。

コットンフラワー、バラ、ポインセチア、アマリリス、シルバーリーフ、サンキライ、シクラメン、ハボタン、スイセンなど。

会場装花ポイントまとめ

  • 会場装花の予算を決めておく。
  • 目指す結婚式の雰囲気に合わせ、テーマカラーやテイストだけ決めておく。
  • 花の種類は指定せずにその季節に手に入りやすい花を花屋やフローリストに任せて選んでもらい、テーブルライナーやキャンドルなど生花以外のアイテムも活用する。
参考:
『大人ウェディングパーフェクトガイド』 大泉書店 2010年11月
ひぐちまり監修『二人らしいおもてなしと準備 結婚の段取りのすべてがわかる本』学研パブリッシング 2013年2月