1. 乾杯の挨拶とは?

「乾杯の挨拶(発声)」は1分~1分半程度の簡単なスピーチとともに乾杯の音頭をとることで、披露宴の冒頭、主賓の挨拶の後に行うのが一般的です。新郎の上司、おじ、恩師などがつとめます。

2. <新郎新婦:乾杯の依頼の仕方は?>誰に、どのように依頼する?

乾杯は、主賓挨拶に続いてゲストの代表である人物(上司、恩師、おじ、先輩などが多い)が行います。新郎側、新婦側どちらでもかまいませんが、最近は主賓挨拶を新郎側の招待客が、乾杯の挨拶を新婦側の招待客がつとめてバランスを取ることが多いようです。また、主賓はホストである親せきから選んではいけませんが、乾杯の挨拶は親せきでもOKです。

依頼する際には招待状に付箋を同封しますが、送る前に電話などで前もって依頼し内諾を得ておきましょう。付箋には「先日お願いした祝辞の件です。まことに恐れ入りますが、当日披露宴でご祝辞と乾杯の発声をいただけたら幸いに存じます。なにとぞよろしくお願いいたします。」というように記載します。

3. <招待客:乾杯を頼まれたら?>乾杯の挨拶の内容・例文・ポイント

3-1. 事前に確認しておくこと

乾杯の挨拶を頼まれたら、以下のことを確認しておきましょう。

  • 新郎新婦の名前(漢字と読み方)
  • 披露宴の形式と招待客の人数
  • プログラム中での順番

3-2. 乾杯の挨拶の内容

乾杯の挨拶は、新郎新婦もゲストもグラスを持って乾杯を待っている状態で行うので、1分程度(300字程度)短く簡潔に述べます。3段階(新郎新婦との関係を含めた自己紹介→はなむけの言葉→結びの言葉&「乾杯」)で構成するのが基本です。あまり凝ったアレンジなどはせず、型通りにシンプルに話しましょう。

乾杯の挨拶において最も重要なことは、新郎新婦や会場の列席者が一斉にタイミングを合わせて乾杯できるようにすることです。スピーチの後に一呼吸おいてはっきりと大きな声で「乾杯!」と言いましょう。

文例1
「ただ今ご紹介にあずかりました、新郎の〇〇くんと同じ職場の〇〇でございます。
〇〇くん、△△さん、ご結婚おめでとうございます。両家のご親族の皆様にも合わせてお祝いを申し上げます。
それでは乾杯の音頭を取らせていただきますので、皆さまご唱和をお願いいたします。 新郎新婦の末永いお幸せとご両家ならびにご臨席の皆様のご多幸を祈念いたしまして・・・乾杯!」

文例2
「ただいま、ご紹介に預かりました新婦△△のおじの□□と申します。□□の父○○の兄にあたります。
僣越ではございますがご指名により、乾杯の音頭をとらせていただきます。
○○くん、△△、結婚おめでとう。
子どものころから娘のようにかわいがってきた△△のこのような幸せそうな姿を見て私も胸がいっぱいで大変うれしく思っております。
それでは、乾杯の音頭を取らせていただきますので、ご唱和をお願いします。
新郎、新婦の末長いお幸せとご両家ならびにご臨席の皆様のご多幸とご繁栄をお祈りいたしまして・・・乾杯!」

3-3. 乾杯の挨拶の流れとポイント

  • 司会者から紹介されたら立ち上がって軽く一礼し、会場スタッフの案内に従ってマイクの前にゆっくり歩いていきます。
  • 会場スタッフがマイクの高さを調整し終わったら、新郎新婦に一礼、招待客に一礼します。
  • 一呼吸おいたら落ち着いてゆっくりと挨拶をはじめます。
  • 乾杯の発声の前に「皆様、ご唱和をお願いします。」というと乾杯のタイミングが分かりやすくなります。
  • 「乾杯」は、一呼吸おいてグラスを挙げながら、それまでよりもより大きめに声ではっきりと。
  • 一礼し自分の席に戻ります。
  • 結婚式の他のスピーチ同様、「忌み言葉」が含まれていないか注意しましょう。