書類に押したり銀行で使ったりと、日本では様々な場面で用いられる印鑑。印鑑を記すために欠かせないのが判子ですから、結婚が決まって名字が変わるなら早めに用意しておきたいものです。大事な場面でも使うアイテムのため、少しこだわった判子を選んでみてはいかがでしょうか。
結婚して名字が変わる人、必読!きちんと知って作りたい、判子のこと
印鑑と判子の違い
一般的によく聞く「印鑑」という言葉ですが、実は「押したもの」のことを指します。つまり書面や紙などに押印された「印影」と呼ばれる部分が印鑑なのです。姓や会社名などが彫られたもの自体のことは、「判子」と呼ぶのが正式。今では印鑑も判子も同じように使われていますが、改まった場では使い分けに気を付けたいものです。
判子の形状と素材
個人が使用する判子は長さ60mm程度の棒状で、断面が円形または楕円形となっているものが一般的です。アクリル製のものからチタン・メタルといった金属製、木製、水牛の角など素材は様々です。以前は高級な象牙を用いた判子も少なくありませんでしたが、ワシントン条約による象牙の国際取引が原則禁止となったことで、日本でも象牙製品の取り扱いは減少しています。
アクリル製は安価でデザイン性が高いものがあり、金属製は軽量・耐久性から人気です。白檀や黒檀、楓など木の種類によって雰囲気が異なる木製の判子は、どれも温かみを感じさせるのが魅力。水牛の角、特に黒水牛の角は最高級とされ、高級感のある美しいツヤが印象的です。
判子の種類とおすすめのサイズ
実印
戸籍上の名前が彫刻され、自身が住民登録をしている役所に登録・受理され印鑑登録証を発行された判子を実印といいます。姓のみあるいは名のみでも構いませんが、公正証書の作成や契約書、遺産相続など、重要な場面で用いられる判子になるため、姓名両方を記したものが安全です。機械彫りで大量生産されたものではなく、一点一点手彫りされたものを作りたいところ。大量生産の判子などは、自治体によっては印鑑登録ができない場合もあります。姓名(つまりフルネーム)を入れることが多いため、大きめの判子となります。男性は16.5~18.0mm、女性は15.0~13.5mmがよく作られるサイズのようですが何か決まりがあるわけではありません。男性と同じサイズを選ぶ女性も多くいます。 印鑑登録については各自治体の印鑑条例によって取り決められていますが、登録できない印鑑というものがあります。気をつけましょう。おおむね以下のようなものが登録できないようです。
- 既に他人が登録しているもの
- 世帯内の者と同じ、または印影のよく似た印章
- ゴム印など変形・破損しやすいもの
- 規格外のもの(8mm四方を下回る、または25mm四方に収まらない)
- 印影が不鮮明なもの
- 文字が切れているもの
- 外枠がないもの、あるいは4分の1以上欠けているもの
- ローマ字で作ったもの
- 極端に図案化したりして本人の氏名と認め難いもの
- 生年月日など氏名以外の事項を付記したもの
- 戸籍上の「氏名」「氏または名」「氏と名の一部の組み合わせ」以外のもの(旧姓、芸名、ペンネーム、雅号、屋号などを使用したものなど)
- 戸籍上の「氏名」「氏または名」「氏と名の一部の組み合わせ」以外に他の事項を表しているもの
- 陰刻印章(文字が白く浮かぶもの)
認め印
ビジネスや荷物受け取りなど、あらゆるシーンで使用されるのが認め印です。印鑑登録をしていない判子はすべて認め印とされます。個人を証明するためというより、署名と同じように「見ました」「認めました」という署名の代わりとなります。誰の印鑑かわかるよう、読みやすい書体を選びましょう。
10.5mm~12.0mmがサイズの目安ですが、ビジネスシーンでは上司よりも部下のほうが小さいものを使う習慣がある会社もあるそうです。若い方が作る場合には小さめを持っておくと無難かもしれません。認め印は実印のように決まりがあるわけではないため、個性的な判子を持つのもおすすめです。通常はビジネスシーンなどで用いられる角型判子を個人の認め印とする、幅10.5mm~13.5mmの個人用角印もあります。
銀行印
銀行に銀行印として届け出をした判子を銀行印といいます。認め印と共用することも可能ですが、通帳の紛失や偽造トラブルなどを踏まえ、認め印とは別にすることが多いよう。手彫りの判子を用意し大切に保管しましょう。姓のみの銀行印が一般的ですが、実は名だけでも問題ありません。独身時代に将来姓が変わることを見越して名だけの銀行印を作ったり、子どもの判子を名のみにしたりということも可能です。12.0mm~15.0mm、のサイズが人気です。
訂正印
書類などで記載の訂正をする際に押印する判子です。通常の認め印を訂正印として使用することもできますが、訂正印専用の判子を持っておくとスマートです。実印、認め印、銀行員は主に円形ですが、訂正印は楕円形(小判型)が一般的です。直径5~6mmとかなり小さな判子です。
デザイン判子でお気に入りを見つけよう
判子というと以前は黒または白一色や木目のものなど、シンプルなデザインがほとんどでした。今ではカラフルなアクリル製やカラーチタン製など、個人の好み・個性に合わせて判子を選ぶことができるようになっています。デザインを変えることで、まとめて保管しておく際に見分けがつきやすくなるだけでなく、判子を押すという作業がちょっぴり楽しくなるかもしれません。
おすすめハンコショップ
地味な印鑑に飽きてきた女性におすすめの判子ショップです。パールカラーやスワロフスキークリスタル付きは実印・銀行印としても登録OK。認め印ならアクリルの中に和紙を入れ込んだ和風デザインやネイルアート感覚のキラキラ判子、サンリオキャラクター判子など、キュートなものが好みの女性に人気のデザインが揃っています。
バラエティ豊かなオリジナル書体はもちろん、音符や猫といったモチーフを名前に組み込んだもの、また文字全体が選んだモチーフの形を模しているデザインなど、自分らしい判子に出会えそうです。ユニークなのに全て銀行印として登録できるのもうれしい。
OOiNNが扱う「GRAPH印」は、直線のみで構成された名前がインパクト抜群です。認め印や銀行印はもちろん、インク内蔵型やペンと一体化したタイプまであるため、色々な場面で活躍してくれます。