友達から恋人、そして結婚への道

結婚に結びつく交際には、その前段階に友達だったという話はよく聞かれます。友達の期間があるカップルは、話が合う、価値観が似ているといった共通点が多いのが特徴。そのためじわじわと関係が密になり、恋人にクラスチェンジするケースが多く、その後の付き合いも長くなりがちです。ともすると、結婚までに時間がかかる友達カップルですが、気付いたら結婚しているパターンも見られます。プロポーズがなかったり、あっさりしていたりするようです。

友人の期間が長く、友達のような恋人同士だった仲良し夫婦は「友達夫婦」といわれます。「友達夫婦」は結婚後もお互いを支え合うことから憧れの結婚スタイルになっています。

同い年婚ならずっと友達感覚でいられる

国立社会保障・人口問題研究所が2010年に実施した「第14回出生動向基本調査」によると、女性29.0%、男性35.8%が同い年との結婚を望んでいることが分かっています。データからも、最近は結婚相手に希望する年齢は「同い年」が一位です。※1

共働き世帯の増加など、男女の差が少なくなる傾向にある中で、結婚相手に同質性を求める声が高まっています。女性が仕事をする中で晩婚化が進んでいますが、社会経験を積み成熟したパートナーに安心感を持つ男性が増えていると言えるでしょう。仕事の悩みを話せて、ジェネレーションギャップを感じないなど、一緒にいて楽な友達感覚の同い年が人気になっています。ドキドキよりも共有するものが多いことを、結婚の条件にする人が増える傾向です。

友情も愛情もほどよい友達夫婦に

友達夫婦も、同級生からの結婚などがみられ同じ話題を共有できることが長く付き合っていくポイントになっています。半面、恋人としてのドキドキ感はやや薄めで、セックスレスになる危険もあります。結婚後は、ただの友達や、ともするとライバル関係にならないような工夫が大切です。女らしい部分、男らしい部分を感じられる恋愛モードの距離感が必要になります。

一方、鎌田健司氏(国立社会保障・人口問題研究所)のレポート「30代後半を含めた近年の出産・結婚意向から」によると、結婚のメリットとして第1位「子どもや家庭を持てる」ことに次いで、「精神的安らぎの場が得られる」ことが男女ともに第2位にくることがわかります。恋愛の時のドキドキ感より、一緒に成長でき、そばにいるとホッとできることを重視している傾向は強く、友達夫婦はこれからも増えていくと考えられるでしょう。

まとめ

男女の友情を超えて恋人になり、夫婦になるのが最近の理想の結婚です。相手の環境や価値観を共有して助け合う友達夫婦のイメージが今時の社会を生き抜くには必要なのでしょう。その中でも長い結婚生活では恋愛する気持ちを常に忘れないことが長続きの秘訣になるのかもしれません。

参考