付き合う二人の間で結婚が決まったら、その後はやはり両家のご両親に報告し、両家顔合わせ・・・という運びになると思います。付き合い方によっては既に相手のご両親と仲良くされているというパターンも多いでしょうが、両家のご両親同士が正式に顔を合わせる場というのは、やはり結婚をするうえできちんとしておいたほうがいいでしょう。これは男性には少し重たく感じるイベントのようですが、やはりここをきちんとしておくと親御さんも安心して預けられる気持ちになると思います。
新しい家族の出会い―両家の顔合わせ
顔合わせの場所
顔合わせの場所としては、レストラン、料亭、どちらかの自宅、等があるようですが、堅苦しいのが嫌いなのであればもっとカジュアルな場所でもよいでしょう。大体、いつごろに式やパーティーをあげるかが決まっていれば、それが慌しい日程でない限りは式の三ヶ月くらい前に顔合わせをするのが目安です。手土産や、当日の服装、参加する親族はどこまで呼ぶか、この顔合わせと別に結納はやるのか、等々はそれぞれの状況次第でしょうから、こうでなくては、とこだわる必要はないかもしれません。
筆者も結納やそれにちなんだ贈り物等はなく両家の顔合わせをカジュアルなレストランでしただけでした。ただし、こういったことは、それぞれの家庭が育ってきた環境、常識感によって非常に異なることが多いので、大事なのは、事前に親子、カップルでよく話し合っておくことだと思います。
両家の結婚観
片方の家族がカジュアルできて、もう一方が正装できてしまえば顔合わせの間中も気まずい雰囲気になることは間違いないですし、親睦を深めるはずの顔合わせがかえって両家のこの日に対しての意識の違いを際立たせることになってしまいます。また両家の結婚観等があまりに違う場合、なんの予備知識もなく話し合えばかみ合わないこともあるでしょう。例えば若い夫婦の自立性を大事にする家族と、結婚したら家にはいってもらう、と思っている家族がその場で意見を出し合えば、会合の間の短い時間では中々理解を深めることは難しいと思います。
ですので、結婚する当事者達がどういった家庭や生活のスタイルをイメージしているのかをじっくり話し合い、それを親御さんに伝える、また親御さんの気持ちもきちんと聞きそれをパートナーに伝える、という事前の話し合いや理解が当日をつつがなく終わらせる重要な鍵だと思われます。日本では定番の報告、連絡、相談、ですね。
お互い仕事をしていたり、親元を離れてくらしていたりすると顔合わせの場を持つのは難しいかもしれません。でも新しい家族として今後の長い時間を関わっていくことになる、というのは人生の中で大きな変化です。その人たちがどう思っているか、または自分の家族が改めてどういう考えを持っているのかを知る・・・とても大事な時間だと思います。そうやって関わることこそが結婚前に両家の顔合わせをする大きな意味なのではないでしょうか。
是非とも調整して実家に帰って一度ゆっくり話し合ってみてください。そのうえで、パートナーとも報告しあえば、よりお互いの未来についてイメージできるでしょう。たとえ相手のご両親の感覚が自分達と違ったとしても短絡的に判断せず、違う人間同士が一緒に暮らしていくことが結婚なんだ、ということについて自分なりに考えるいい機会だと思います。
会話のコツ
さて、当日ですが、会ったことのない両親同士を会わせるというのはなかなかに緊張するものだと思います。会話の合間の沈黙なんかも重~く感じてしまうでしょう。かといって、焦って話して後でこの話題は適切でなかったかも・・・なんて後悔もしたくないですよね。緊張していると中々話題も浮かんでこないものです。
ここで会話のコツですが、相手のご両親が質問してきたら、なるべく簡潔明瞭に答え、その質問にちなんだ内容で相手にも質問してみましょう。とても寡黙で口下手な人でないかぎり、大体の人が話しを聞いてもらうのや、興味をもってもらうのが好きなのではないでしょうか。ですので、式やパーティー等の段取りについて聞かれたら、決まってる内容があれば明瞭に答え、その後「お母様(お父様)達はどういう形でなさったんですか?」等々。
また、自分についての質問をされたら答えた後に、相手の家族の趣味を質問してみたり。唐突に思われないように「○○さん(パートナー)に□□がお好きって聞いたんですけど・・・」と切り出すと、二人の間で家族の話がよく出ているんだな、と好印象だと思います。
さらに、顔合わせの会でのこういった話題に関しても、先に当事者同士で情報交換しておくとスムーズです。例えばこの話題はさけて!ということや、これは大好きな話題、など。会合がうまくいって楽しく盛り上がった帰り道は「疲れたねえ・・・」なんて言いながらも皆が幸せななんだか暖かい気分になれるはずです。新たな家族のことをきちんと知ろうとして、大事にできることが結婚生活を長く幸せにやっていけるコツのひとつかもしれません。