ある海外のウェディング番組でのことです。ラグジュアリーなホテルで煌びやかなウェディングドレスの花嫁が満面の笑みを浮かべながら新郎とダンスした後に、豪華なデザートビュッフェが登場。会場が一気に盛り上がっていました。

日本でもデザートビュッフェが人気ですが、ホテルや式場などでは、デザートビュッフェだけの価格が10万円前後と決してお安くないという声もあります。新郎新婦が共にスイーツ好きなら、二人に相応しい結婚式の演出の一なので、アニバーサリーに相応しいセレモニーになりますが、デザートビュッフェそのものに期待すると、時には外れてしまうこともあるようです。

「大きなホテルや式場では、豪華なデザートビュッフェが登場すると歓声があがっても、嬉々としてビュッフェに向かうのは女子のグループや、お酒を飲まない男性ぐらい。お酒を飲みながら、テーブル席で談笑している男性はあまり近寄らないし、女性でも満腹のせいか、ウェディングケーキのみを楽しんだりしています。そこでスタッフが取り分けて各テーブルに運んだり。これではせっかくの新郎新婦のもてなしも残念。それを教訓に、自分が経営するレストランでは、アットホームな雰囲気で、新郎新婦と打ち合わせを念入りにして、デザートを、お出ししています。」(元大手ホテル勤務・現在レストランオーナー)

デザートビュッフェは、レストランやゲストハウスなど、規模があまり大きくない結婚式のほうが、新郎新婦のもてなしが届きやすいようです。

別のレストランシェフが、デザートビュッフェの極意を次のように提案します。

「新婦の方が、もともとうちのお客さんが結婚式のパーティーで、デザートビュッフェをやりたいという提案が、最初からあったんです。最後のサプライズを、皆さんで楽しんでもらうために、料理のメニューも、分量も合わせて考えましたね。デザートよりアルコールを良く飲むお客様の人数も確認して、最後のサプライズのデザートを、新郎新婦が決める。その場合、プチケーキやプチタルトなど、小さめのケーキに、パンナコッタやアイス感覚のデザートも揃えました。食べやすいし、多少満腹でも、つまんでみたいという感覚のデザートをお作りしましたね。」

あるゲストハウスでは、女性のパテシエンヌがデザートビュッフェを手掛け、デザートビュッフェの登場と共に、パテシエンヌがデザートの紹介をするなどで、場を盛り上げているそうです。デザートビュッフェもセレモニーの一つ。新郎新婦ならではのオリジナルな提案は、思い出に残る結婚式を演出しますね。