もうすぐホワイトデー。バレンタインよりも今一つ盛り上がりに欠けていると感じるのは、私だけではない。そう、女性たちが例え義理でも、チョコや好みそうなプレゼントを贈るのに比べて、お返しをしてくれる男性の何と少ないことか!女性達の嘆きの声を聞きながら、私もつい過去のあまり楽しくない経験を思い出した。

今年と同じように土曜がバレンタインだった年に、感謝の気持ちを伝えようとプレゼントを郵送したことがある。でも半分以上の男性からメールもなければ、ホワイトデーのお返しもない。別にお返しを求めているわけではないけど、一応プレゼントを贈ったのだから、返事くらいあってもいいのではないだろうか。

ひょっとして、私が義理や感謝の気持ちとして贈ったのに、好意があると勘違いされたのではないか。無視は相手からの「ごめんなさい」の現れで、無言は最低限の親切ということなのだろうか。ついつい疑心暗鬼になってしまう。考えすぎないようにしたいものだが、無視される寂しさは、女性達の共通の感情だ。そのためバレンタインに義理チョコや感謝のプレゼントを一切やめてしまった女性もいる。人と人との縁が深まるチャンスなのに、とても残念だ。

だからまず、男性にお願いしたい。バレンタインに本命以外から義理チョコやプレゼントをもらったら、リアクションを起してほしい。メールで「ありがとう」でもいい。「今ちょっと忙しくて」と言い訳をしてもいい。くれぐれも無視だけはやめてね。

もし無視する男がいても、それは縁がないということを、女性の読者の皆さんに言いたい。「わかってよかったね、女子!」と。あなたの人生の舞台からその人がフェイドアウトするだけ。だからちっとも気にすることなど、ないのだ。

今回、女性受けのする気が利いたプレゼントを贈る男をリサーチしてみると、人気のダントツ一位は「相手の好みをリサーリする」と常に女性の気持ちを考えてくれること。「相手が喜ぶ顔が好き」「彼女の笑顔を見たいから」など、好きという気持ちを相手に捧げるナイト(騎士)精神が滲み出ているプレゼントが大好評だ。ナイト精神溢れる男性は別の表現でいえば「愛嬌のある男」。女性を癒してくれるから、モテ男子といっていいだろう。

「定番ですけど、ホワイトデーには、お菓子を贈っています。色使いにも気を付けます、彼女の好きな色合いのものとか。プレゼントに困ったときは、やっぱ、スイーツですよ!」

(27歳・メーカー勤務)

「相手のイメージに合うものを考えたりします。渡す時に、そのイメージを一緒に伝えたりすると、喜んでくれますね。でもそれがかけ離れたりすると、マイナス効果になってしまうので、気をつけています」

(30歳・ライフプランナー)

「過去のデートで、彼女が「欲しいなあ」と呟いたものをピックアップして、その中から選んでみます。コスメやナイトガウンは、さすがに気が引けるけど、アクセサリーなら喜んでくれるから」

(32歳・医療関係)

何もしない男性に比べて、女性に喜ばれるプレゼントを選ぼうとする男性の、なんと“女子力”が高いことか!この場合の男子の“女子力”というのは、『女子力男子 ~女子力を身につけた男子が新しい市場を創り出す』(原田曜平著・宝島社)が由来だ。「女子力男子」というのは、コミュニケーション能力が高い男性のこと。コミュニケーション能力が男性より女性のほうが高いのは、脳の違いからも証明されているという前提がこの本の背景にあって、女子力高い男性の能力を紐解いている。

でも、男子の“女子力”がさほど高くなくても、女性に好かれるプレゼントを贈った男性もいる。

「平日はもちろん、忙しいときは土日祝日もなく働いているので、なかなかデートの時間がとれない。クリスマスやホワイトデーにデートも難しいこともある。だからホワイトデーが休日なら、彼女に『僕の時間をあげる』と、時間をプレゼントする。彼女が欲しいものをプレゼントして、彼女が好きな映画を一緒に観て、気に入りのレストランでご馳走する」

(35歳・マスコミ)

「時間を贈る」というのは、なかなか気が利いていますね。しかも彼女の好み通りのデートをするのだから、プレゼント選びに悩まなくても済む!一石二鳥です。

最後は、ホワイトデーにもらった“一生忘れられない”記念のプレゼントの紹介。

ホワイトデーに、彼の両親を紹介してもらいました。平日の夜だったので、レストランで食事をしたのです。『本当は、君が好きな店で紹介したかったけど、両親の好みを知ってもらいたいから、両親が良く通っている店でいいかな』と、打ち明けてくれた時に、思わず胸がキュンとなりました。両親を大切にする人なんだなあと。知らなかった彼の一面を見ることができたので。レストランは、とてもアットホームで、両親がくつろいでいたため、私も緊張が少しほぐれました。一か月後ぐらいに、彼の実家に招かれて、彼からプロポーズされました。とても自然な流れでしたね」

(30歳・既婚女性)

ホワイトデーに、婚約を決めたり、結婚に向けて一歩を踏み出すカップルも多いです。イベントを上手に活用すると、思い出も色あせず、二人の記念日として毎年一緒にお祝いできますね。